カマラ・ハリスは学生時代に2Pacを聴いていたと本当に言ったのか

カマラ・ハリスが2Pacを学生時代に聞いていたという嘘を言った(から彼女は信用出来ない)ということを押野素子という翻訳家がツイートしていたので、何の話だろうかと調べてみた。

どうも彼女が嘘をついたと言い切るのは難しいようだ。

彼女がTVショーに出た時「あなたはどんな音楽を聞くのか」と質問され、スヌープ・ドッグと2Pacの名前を出したのだが、その直前に別のDJが「あなたが学生時代にマリファナを吸ってた時」という冗談を差し込んだので、文字起こしすると「学生の頃に聞いていた音楽は何か」と聞かれたように見える。

ところがカマラ・ハリスがハワード大学を卒業した1986年の時点では2Pacもスヌープ・ドッグもデビューしていなかったので、ここを切り取ったアンチが「カマラ・ハリスは嘘つきだ」というネガキャンを展開したというのがNYTの見立てである。

その発言はこの動画の38分頃に出てくるので、カマラ・ハリスは2Pacについて嘘をついたのかどうか、興味があるむきは実際に見て聞いて考えてみることが出来る。

 

 

アメリカ大統領選挙で民主・共和両党の最終的な候補者になるような人は一定数のアンチも湧くのが当然なので、カマラ・ハリスの2Pac事件もその手の案件のように私には思えた。ただ興味深いのは、押野という人物がカマラ・ハリスと同じハワード大学(HBCUs:歴史的黒人大学群)出身だということである。左翼的な活動をする方々にしばしば見られるのだが、明らかに反対側にいる人よりもすぐ近くにいる人との意見の食い違いに、より激しい怒りを燃やすパターンの一例なのかもしれない。