謎のGrass Rootsレスポール・カスタム
グラスルーツのレスカス。そもそもこの個体が謎だらけで仕様不明なのですが
- ヘッド裏にMade in Koreaというシールが貼られていたので韓国製であることは多分確実
- 刻印シリアルではないので2000年代中盤以前のものか
- 指板はどう見てもローズウッドなので見た目で考えるとG-LP-45Cが一番近い
- 本体重量から推測してG-LP-45Cの標準仕様であるアルダーボディやバスウッドボディの可能性は低い(4キロは余裕で越えている)。
載っているのはESPがグラスルーツブランド用にどっかからOEMで入れているGH-1Gという正体不明のピックアップ。

詳細スペックは全く不明だけど調べてみると少なくとも2011年頃にはこの型番がある(内容が同じという保証は無いけど。LH-200だって時代によって全然違う仕様のものを同じ型番で売ってた会社だから)。
で、自分の手元にあるのは2010年代後半のものだと思うけど、とにかくよくわからんので、ダンカンSH-1(59:交換用ピックアップで最もベーシックなもの)が載っているギター(右)と全く同じセッティングで弾き比べてみた。
結論。
聞き分けられない(笑)
もちろん歪みゼロで同じボディに載せて比べれば何かしら違うだろうけど、自分の場合はどっちのギターでもほぼ同じ音が出せる。
出せるってのが重要で。
つまり自分の好きな音がはっきり「ある」ので、もともと何を使っても似たような音にしちゃうんだよね。
ピックの当て方とかピッキングする場所とかで。もちろんアンプのセッティングもいじる。
SH-1と同じような音が出せるってことは、このGH-1Gとやらもよくあるアルニコ5の平均的な巻きのピックアップと思っておけば良さそう。
(ESPはグラスルーツブランドでハムバッカーを載せる全機種にこのGH-1Gを載せているんだが、そういう使い方をする部品にセラミックやアルニコ2を提案するOEM会社があったらアホだし、採用する会社があったらそれはバカ)
動画もあった
国産ギターに載っていたハムバッカーはあまり使ったことないけど、昔持ってたバーニーのRLG-60にくっついてたやつよりはこのGH-1Gの方が明らかにコストかけてある。バーニーのロウ漬けもしてなかったからな。
LH-200はアルニコ5に切り替わった後のを使ったことあるけど、なんかヌケが悪くてすぐに外しちゃったな。
国産OEMピックアップも進歩しているってことだろうか。
2年間GH-1Gを使ってみた感想
2025年2月19日追記です。
2年間、相当な勢いで弾き込みました。途中で一度フレットすり合わせしたくらい弾いた。ペグはゴトーのマグナムロック(SG381-MGT-01-L3R3-Chrome)に2023年8月に交換。ブリッジは同じくゴトーのGE103B-T Chromeに。ナットはグラフテックのPT-6642-00にしてます。フロントはトーン回路そのものを除去。リアは抵抗をオレンジドロップに。
というカスタマイズを加えて弾き込んだ感想です。
GH-1G。抵抗値はフロントが6Ω程度。リアが8Ω前後。多分これ前後で出力変えてる実装ですね。
音については2年前に書いたことと同様、後段の音作りでほぼどうにでもなります。特にディストーション踏むとかハイゲインアンプに突っ込むとか空間系エフェクトビシバシかますとかの使い方する人なら、GH-1Gで全然困らないと思います。ちゃんとポッティングもされてるからグジャグジャに歪ますメタルも余裕の追走です。
グラスルーツブランドの全部のギターに使うハムバッカーだから、特徴を敢えてつけてないんですねこれ。ホライゾンにもSGにもディンキーストラトにも載せるものなので、没個性なフラット特性、中出力ハムバッカーになっている。ギブソンの490R/Tみたいなもんですよ。あれも「どうぞお好きなピックアップに載せ替えてくださいね」で取り敢えずついているわけでしょ。グラスルーツはギターをこれから始める人が最初に買うような価格帯なので、これは正しいと思います。教習車みたいなものなので。そういう商品がヴィンテージに全振りとかメタル全振りとかだったら困るじゃないですか。
ではヴィンテージレスポールっぽい音は出せないのかというと、そうでもないです。
これも後段次第。ヴィンテージ志向の音作りのオーバードライブからプレキシやAC30やツインリバーブを上手くモデリングしたアンプ(もちろん本物のマーシャルやVOXでも)に入れて、あとはエフェクターやアンプシミュレーターやアンプのセッティングで、ヴィンテージっぽいクランチやオーバードライブサウンドも出せます。
あるいはSH-4っぽい音とかも、今どきのデジタルマルチならグライコ入ってるんだから、それで細かく周波数の足し算引き算を追い込んでいけば、出せます。 フラット特性から自分の欲しい音を追い込んで作っていく練習機として考えると、とっても教育的。
なので、GH-1Gは実用ピックアップとしてはむしろユーティリティ性高くてとても良いんじゃないのという結論ですね。1本目のギターとしてスタジオやライブでバリバリ使って、そこそこ弾けるようになってきたところでもう少し上のグレードのギターを買い足して、これは予備機になる。そういう立場のピックアップだと思います。
レスポール系ならトーカイやエピフォンの10万円越えモデルに行くんだろうし、ストラト系ならそれこそESPとか、あと何ですかね? EVH? 最近のギター界のことは良く知らないので。
で、私ですが、2年間徹底的に使ってみたので、GH-1Gはだいたいわかった。
なので試しにバーストバッカー2にしてみようかなと思ってます。
バーストバッカー2と組み合わせてみた
有言実行でやってみました。バーストバッカーtype2のニッケルカバーをリアに。
以前書いたようにこの個体に載っていたGH-1Gはフロントとリアで出力が変えてある仕様で、ベースプレートにF、Rという刻印がありました。

結果ですが、見ていただくとわかるようにGH-1Gのカバーを外してあります。カバー付きだとどうしてもバーストバッカー2のトレブリーな音と合わないんですよ。後段でリアのバーストバッカー2に合わせたセッティングをすると、フロントのGh-1Gの音がコモりすぎてしまう。グライコで試したらどうも160Hzあたりに凄いピークが立っているようで、そこを目いっぱい削ったらコモりは無くなったんですが、そうすると今度はバーストバッカーが固く聞こえすぎる。
こりゃどうしたもんかと思いましたが、安直にカバーを外したらローに偏ったバランスは解消されました。これで充分かなあ。(ただしGH-1Gは弦間幅がフェンダー仕様なんで、1弦のポールピースは目一杯上げて音量バランスを取ってます)。
カバードのGH-1Gでちょっとローに寄り過ぎかなと思っている方はカバー外しちゃうのオススメです。中はロウがどっぷり入ってますのでロウが流れて変なとこにつかないように注意。
バーストバッカーは手持ちのリアハムで比較すると80年代JBよりはハイが出ます。ちょっとトーンを絞って使ってます。TB-59と比較するとバーストバッカー2のが土臭いかな。似ているは似ているんだけど。TB-59のが洗練されてますね。万能度はTB-59のが上です。