吉美駿一郎「盗まれた碑文」と古代マヤの「紙」を巡る格調高い心の交流覚書

昨日はなかなかツラい一日でした(涙)

ことの発端は私がエブリスタでフォローさせていただいている数少ない、そして心より尊敬申し上げる作家さんの一人、吉美駿一郎さんが「ブンゲイファイトクラブ2の予選を通過しました。よかったら読んでください。「盗まれた碑文」という作品です」と書いておられたので(エブリスタに、ですよ)、それを読んで感想を連ツイしたことです。

吉美さんは古代マヤを舞台とした掌編を書かれたのですが、その中で、紙片でメビウスの輪を作って表裏に連続で線を引くというシーンがあったのが気になり
 
「とりあえずマヤ文明に紙は無かったのではないかと思った」
 
と私は書きました。
 
すると、ブンゲイファイトクラブをこよなく愛する方々がそれに激怒されまして、マヤに紙はあった(amateと呼ばれる樹皮紙はありましたが、古代中国で開発された紙とは技術系統が異なるので、それを何の説明も無く「紙」と小説に書くのは読者にamateと違うものを想像させるのではないかと思います。もちろんそれがダメというわけではないですよ。個人の感想です)、あいつは嘘つきだ、大学で何を学んできたのか、学費をどぶになどなど、心温まる熱い叱咤激励を多数頂戴するに至った次第です。
そういえばどんなだっけと思って自分の研究業績を数えてみたら
 
共著書2
査読付き論文7
紀要等8
商業誌論文2
単訳2
共訳5
国際学会発表採択1
映画字幕考証1
映画解説1
博物館関連の監修2。
博士号(論文博士)。
 

たしかにダメダメで、そこについては反論出来ません・・・・学問の深奥には全く達していない。心が痛い。まるでメイドインアビスのナナチをプリントした痛車のように痛い。申し訳ございません、勉強しなおして参ります。

それにしても上記の叱咤をくださった「伊予夏樹」さん、私がお返事を書きましたらあっという間にブロックされたのですが、そういうのって学問とか文学っぽさをあまり感じない振る舞いのような・・・どちらかというと煽り運転のおじさんを想起・・・しませんよもちろん、ええ。

文学の最先端を切り開き続ける前衛中の前衛、それが私の考えるところのブンゲイファイトクラブです。どちらの方向に最先端なのかはともかくとして。この世のありとあらゆる文学賞を経巡った六枚の騎士たちが長い長い探求の旅路の果つるところ、最後に辿り着く幻の山。

その頂きを目指して倦まず弛まず走り続ける開拓者たちの姿はひたすらカッコ良いです。もちろん伊予夏樹先生もその一人。

私には全くもって真似出来ません。

尊敬しかありません。

私は腐った嘘つきとして文学界の下水処理場あたりでこれからも精進していく次第です。

あ、よろしければ是非、拙作もお読みください

末筆ではございますが、ブンゲイファイトクラブ自警団の皆様のご健康と今後のますますのご活躍をお祈りして、私からのお礼のご挨拶とさせていただきます。

引き続きよろしくおねがい申し上げます。

追記:amateについて色々(論文とか動画とか)調べてみたんですが、表面がザラザラ過ぎるので何か書く/描く前には石膏を塗って下地にするそうです。石膏ギプスで固められた紙片をねじってメビウスの輪を作れるのかって? そりゃ幻想小説だから何でもありなんでしょう。

さらに追記:また伊予夏樹さんにお叱りを頂きました。なんちゃって博士。その通りなので何の反論も出来ません。浅学非才の我が身を思い返して恥じ入るばかりであります。

それにしても既発表論文1報ですか。九大の松永先生が「意味がわからない」と困惑しておりましたけども。

松永先生すげえ。松永先生に「論文は数じゃない」って言われたらぐうの音も出ない。

そして悲報:伊予夏樹先生の作品を拝読して幻想文学について学ばせていただこうと思っていたのに、アカウントが消えていた!

私もファンタジー論についてはル=グウィンとか小谷真理とか高橋準とか読むには読んできたんですが、やはり伊予夏樹先生の御作を拝読しないことには何も始まらないんじゃないかと姿勢を正して、正座してクリックしたんですよ。

おかしいな。昨日の朝にはあったのに。

7/26公開でスター2個の本棚登録ゼロって・・・・やはりエブリスタは伊予先生にはレベルが低すぎて誰も理解出来なかったか。1個くらいはスター送るつもりだったのになあ。

伊予夏樹先生、またいつか、どこかで遊んでください。

追記:伊予夏樹先生が鞍馬アリスとして転生した後のこと

 よりによって悪の秘密結社の総帥と全面抗争を始めていました。

 ほんと喧嘩好きだなあ(どっちも。自分のことは棚に上げる)