セイモア・ダンカンSTL52-1 “Five-Two”を付けてみたので感想を

フェンダージャパンのテレキャスターのリアピックアップを久しぶりに交換しました。
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ギター本体はシリアルから判断して2003-4年頃のもの。ボディ材はライトアッシュ。ネックは当然メイプルで指板はローズです。サドルはウィルキンソンのブラスの3連サドルに替えてあります。おそらくTL-71-58ですね。

これは渋谷と銀座のショップを散々回って片っ端から試奏させてもらって、結局ミュージックランドKEYで最初に触らせてもらった一番安いやつにしたんですよ。とにかく楽器としての鳴りが最高でした。

※ここで言う「鳴り」というのは、弦を弾いた時にボディから大きな音がするという意味ではなく、全体として音が長く鳴り続ける(good sustain)という意味です。エレキギターなので音量は電気増幅出来ますから、極端なことを言えばアンプを通さない段階ではボディからは一切、音がしなくても良いのです。

15万とか20万のUSAフェンダーのやつより良かった。見た目も仕様も好きじゃなかったけど(ジョージア・サテライツみたいな52年モデルのメイプル指板が欲しかったけど良いのが無かった)、楽器としての鳴りの良さで決めたやつです。

 

さてこのテレキャスター、一度、ダンカンのSTL-1b “Vintage for Broadcaster”にしてみたことがあったんですが、なんか相性が悪かったんですよ。ピークが自分の欲しいとこよりちょっとだけ下にズレていて、広域も丸まっちゃっていて、低域が出過ぎ。

で、諦めてSTL-1bはヤフオクで処分して、もともと付いていたTL-カレントと呼ばれる、その時その時でフェンダージャパンや神田商会が調達してたであろうセラミック・マグネットの適当なやつに戻したんです。

TL-カレント。これはこれで悪くないんだけど、レコードで自分が聞いてきたいかにもなテレキャスターの音は出ないんですね。オリジナルのテレキャスターの王道サウンドである、中域の上の方に立っているピークが無い&低域が薄すぎる。

あと、ノイズも多い。

で、やっぱ替えてみるかなあと思い立って、ダンカンのウェブサイトで色々と試聴してみました。STL-1bを基準に、歪ませたときにあれよりも上が抜けていてピークの位置がちょい高域寄りに立っているモデルはどれか。
STL-1でも悪くなかったんですが、STL-52-1を聞いてみたら、これなんじゃないかと。

クランチサウンドでもダーティーサウンドでも1弦2弦が重くなりすぎてないし、キンキンしすぎてもいない! 説明を読んだらナッシュビルエリアのセッションギタリストのニーズで、高音弦のトーンを少し柔らかめにするために、3弦2弦1弦のマグネットをアルニコ2にしてある(4弦以上は伝統のアルニコ5)と。

そういう発想も好き。

で、試しに買ってみました。

これは良いです。私のテレキャスターに合っている。

もともと軽いアッシュなんで高域はうるさいギターでした。そこでサドルをブラスにして少し中域に振ってあるんですが、さらにこの高音弦側アルニコ2という発想で、TL-カレントよりは上は抜けるけども、ギリギリで耳に刺さらない。トーンノブをいちいち絞らなくても、リアのみのカッティングで使える。低音源は日本語ではコシと呼ばれる中域のピークがいかにもテレキャスターという感じで明確に立っていて、どうですかお客さんこれぞテレキャスターでしょうと訴えてくる。

それです。それが欲しかった。

これならだいたいジョージア・サテライツだ。

※ダン・ベアードは50年代のアッシュボディ+メイプルワンピースネックにEMGでジョージア・サテライツやってたんだからその仕様買うのが正しいんだけどね。

以上、レビューでした。

2022/7/4 追記 その後ネックはメイプルワンピースに交換しましたがピックアップは52のまま。相変わらず最高です。このピックアップはほんと良いです。