ホクレアとアリンガノ・マイスがミクロネシア連邦の首邑にいる間に、ミクロネシア連邦憲法の前文とその拙訳を再掲しておきます。出来れば音読してください。特に3節目と4節目が良い。
そういえばコロニアにはカピンガマランギ島から移住したポリネシア系住民の集落もあるそうですが、クルーは訪問したのかな。たしか1978年だったと思いますが、カピンガマランギで織ってもらったラウハラの帆をハワイに取り寄せてホクレアに張ってみたこともあったはずです。
それと現在英語版ブログのトップにある写真の3枚目。サカウを作っているところとありますが、これはポリネシアではカヴァとかアヴァとか呼ばれるあれ、ホクレアの出航の儀式では必ず登場するあの儀式用飲料と同じものです。ミクロネシアでもこれを飲むのはポンペイを始めとする割と限られた範囲だそうです。
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CONSTITUTION OF THE FEDERATED STATES OF MICRONESIA
PREAMBLE
WE, THE PEOPLE OF MICRONESIA, exercising our inherent sovereignty, do hereby establish this Constitution of the Federated States of Micronesia.
With this Constitution, we affirm our common wish to live together in peace and harmony, to preserve the heritage of the past, and to protect the promise of the future.
To make one nation of many islands, we respect the diversity of our cultures. Our differences enrich us. The seas bring us together, they do not separate us. Our islands sustain us, our island nation enlarges us and makes us stronger.
Our ancestors, who made their homes on these islands, displaced no other people. We, who remain, wish no other home than this. Having known war, we hope for peace. Having been divided, we wish unity. Having been ruled, we seek freedom.
Micronesia began in the days when man explored seas in rafts and canoes. The Micronesian nation is born in an age when men voyage among stars; our world itself is an island. We extend to all nations what we seek from each: peace, friendship, cooperation, and love in our common humanity. With this Constitution we, who have been the wards of other nations, become the proud guardian of our own islands, now and forever.
ミクロネシア連邦憲法
前文
独立した国家を構成している我々ミクロネシアの民は、ここにミクロネシア連邦憲法を発布する。この憲法により、我々は我々に共通の願いである平和と協調の中の共生を確かなものとし、過去から受け継いだ遺産を継承し、確かな未来を作り出してゆくものである。
数多くの島々が集まって一つの国家を作るにあたり、我々は我々の間にある文化の違いに敬意を払う。我々の間にある差異こそが、我々を豊かにするものである。海は我々の間を引き裂くものでは無い。海が我々を繋げている。我々の島々が我々を支えてくれているのであり、島国である我々の祖国が我々を育て、我々に力を与えてくれるのである。
我々の島々に故郷を求めた我々の祖先は、いかなる人々からも土地を奪わなかった。その末裔たる我々の故郷もまた、この島々の他にはあり得ない。かつて不幸にも戦争を経験した我々は、平和を望む。かつて不幸にも引き裂かれていた時代を経て、我々は団結を願う。かつて不幸にも他国の支配下にあった我々は、自由を希求する。
ミクロネシアの歴史は、人類が筏とカヌーによる探検を開始した時に始まった。ミクロネシアの民族は、人類が星々に導かれて海を渡った時代に誕生した。我々の住む世界そのものもまた、宇宙に浮かぶ一つの島国である。我々は全世界の諸民族の間に、平和、友情、協調、そして我々人類が共有する人間性への愛を拡げてゆくものである。これまで他国の保護国であった我が国はこの憲法をもって、これより、そして永遠に、我々自身の島々の誇り高き管理人となる。