エブリスタで書いている地味で地味で地味な連載小説がランキング19位まで上がった。

エブリスタで連載している小説『湖賊』がランキング19位まで上昇した。

20位の壁を突破したわけだ。

今日の時点で69645文字を公開していて、まだアクションシーンゼロ、ラブシーンももちろんゼロという、くっそ地味な小説が、である。

 

この1年間はエブリスタに集中すると決めてここまでやってきたが、実際のところ自分の小説のようなわかりやすいフックが皆無のものは、どうせランキング50位の壁は破れないだろうと思っていた。

しかし、そうではなかった。

プラットフォーム最適化とCRMに本気で取組むことで、なんと20位の壁を破れた。

紙本作家がウェブ小説に参入しても結果が出ず伸び悩んで撤退するとはよく言われることだ。紙とウェブの読書体験は全く異なるからだ。紙メディアの編集者たちにはどうしてもウェブ小説を下に見る意識があるように感じられてならないが、それではこのレッドオーシャンで勝てるわけがない。

紙もレッドオーシャンだろうがウェブ小説もレッドオーシャンなのだ。

だが、ウェブ小説で育ったような人たちが書く、500字ごとにフックや効果的な引きを作るスタイルでなくても、工夫次第では大手プラットフォームでここまで来れる。

自分はこれからウェブ小説が紙本小説とは別の分野として日本でももう一段の発展をしていくと思っているが、それに合わせるには紙本化前提の小説新人賞を念頭に置いた書き方ではダメだ。(理由は既述)

では、自分のような「一番近いのはサトクリフとル=グウィン」という小説(今の日本の新人賞でもノーホープノーフューチャー)はウェブ小説では読まれないのか?

どうやら、そうではない。

詳しいノウハウは門外不出とさせていただくが、くっそ地味で紙本エンタメでも見向きもされないような作風でも、丹念なチューニング次第では、ウェブ小説プラットフォームで「読まれる」のだ。

正直「ざまあみろ」という気分である。