私は日本とハワイの事例しか知らないんですが、いわゆる社会的起業とかソーシャルデザインとかのその界隈の方々が、耳に痛いツッコミを無視する(そして予想通り失敗する)あれは、予定調和? 様式美?
ウェブサイトではもう、イスカンダルのスターシャみたいに美しく一点のケガレも無いヴィジョンを掲げておられるのですが、その価格設定無茶ですよとか、想定顧客のペルソナが自己都合過ぎませんかとか、主にサスティナビリティの点でどうなんですかそれという質問はね、宝だと思うんです。それを無視するってのは、宝をむざむざマリアナ海溝に放り込んでるようなもの。
もちろん、下らない煽りは沢山ウェブにありますが、知性が劣っていて論理深度が浅いツッコミと、自分には無い視点や知識を持っているツッコミ。私はほぼ一瞬で相手がどちらか感じ取れますし、後者に分類される名前も顔も知らない方々とのやりとりによってどれだけ成長させていただいたかわかりません。「ツッコミはウェルカム」です。
そもそもアカデミアは建前上は「匿名のツッコミ」とのやりとりによって自分の研究をレベルアップさせていくことになっているわけで、返答に窮する「匿名のツッコミ」を無視したり削除したりするってだけで、こいつ2流だなって私思うんですよ。
自分の中に無いもの、あるいは自分の中にある邪悪なもの。それらと正面から向き合った上で、シビアなせめぎ合いの末に生み出されるものの方が、個人的には信用に足るものだと思ってます。綺麗事だけ掲げて都合の悪いものは何も考えずに削除・無視、という事業者に払えるカネは税込みで840円までだな。