東大の本田由紀・・・さん・・・が日本の貸与奨学金の返済が重くて結婚できない(と思い込んでいる)若者の話をツイッターで拡散して、話題になりました。
さて、学生支援機構の奨学金には2種類ありまして、無利子のもの(私はこっち。ただし当時の名称はなんだっけ別のやつ。育英会か。日本育英会。)と有利子のものがあります。
私は大学院で借りたんですが、父に相談したら
「無利子の奨学金なんて、カネ貰ったも同然のものだから借りておけ」
と言われました。
当時は意味わからなかったんですが、今ならわかります。低金利でお金を借りられるということは、そのお金をより利回りの高い分野に投資してお金を増やせるということです。
例えば金利年0.2%で借り入れたとする。その資金を年利1%で回る何かに投資したとする。金利の差額は自分のものです。知り合いでそれやってた人もいますよ。院生の間、借りたお金は全部定期預金にあずけておいて、卒業したら一括返還(繰り上げ返済ボーナスで更にお得!)。なんてのが。
さて、現在の有利子奨学金の固定利率はおよそ0.8%です(変動だとなんと0.2%)。固定利率を選択して400万円を月々2万円で返していくと仮定すると、返済に19年、支払い利息合計は65万3826円です。合計で465万。19で割ったら24万5000円弱。
その400万を使って手に入れた知識や技能や学位や人脈を生かして、大学なり大学院に行かなかった時よりも年収24万5000円以上高い仕事を19年間続けたら勝利です。年収20万アップでも人生面白くなれば勝負はトントン。(より厳密に言うと「大学に通っていた年数働いたと仮定した時の収入も、大学に通った結果としての収入アップで相殺するポイントを超えてブレイクイーブンですが)
大学や大学院に通うことを、投資という観点で捉えていれば、奨学金など恐るるに足らずではないでしょうか? 遊び呆けて学位以外何も手元に残らないまま卒業しちゃってフリーター人生を歩むのでしたら別ですが、ちゃんと就職しておられるなら何とかなると思いますよ。
ちょい余談ですが、先日、同世代で会社経営している方々数人と居酒屋に行った時にですね、こんな会話がありました。
社長A「実はうち、3年前に年利0.1%で2000万借り入れてるんですよ。」
社長B「0.1? 凄い!」
社長C「0.1だったら使う予定無くてもとりあえず限度いっぱい借りるよね(笑)」
社長D「今だったら不動産だね。不動産に投資する。」
社長B「そうそう、今は不動産!」
学生にはわかりづらいでしょうが、手元に現金があるってのは、ものすごく大事なことなんです。だから私も育英会奨学金、一括で返せる資金はあるけど返しません。ギリギリまで借りておく。無利子だし(笑) ついでにインフレ期待(笑)