為末大さんによる、日本のコーチと欧米のコーチの違いの指摘に納得しました。
それが日本では一旦指導者と選手がパートナーを組むと、それを解消することが非常にむずかしくなる。コーチはボランティアであることが多いので、お金じゃない対価を求めて指導する。選手もそれをわかっているので対価は成果で返そうとする。
日本のコーチと選手は伝統芸能や武道の師範と内弟子みたいな関係になっちゃってるよね。あちらの世界だと宗家や家元や師範の許可が無いと流派離脱も出来ない。
コーチのノウハウを金で買う、合わなければさっさと契約解消するという欧米流の方が良いと思いますけどね。やってるのは現代のグローバル化されたスポーツで、戦う舞台もグローバルなわけだから(フィギュアスケートは世界で戦うレベルになったらそちらのやり方に上手く移行してるけど。)。
師範と内弟子みたいに技能だけじゃなくて人格まで含めて指導対象になるようなのは、伝統芸能や武道なら必要かもしれないけれども、スポーツでは要らないよねえ。
コーチの人間性がアレだったら指導される選手の人間性もアレだよなっていう日本の競技界の感覚がしばらくは理解出来なかったけれども、確かに師範と内弟子システムと考えれば、そういう捉え方になるだろうし、現実としてそうなってる気がします。選手がコーチの生き方を良くも悪くも真似る。
だから選手に「あんた生き方考えなおした方が良いぞ」って言うと、選手よりもコーチが激昂したりするわけだ。