昨日はたまたま時間が取れたので、2限の講義が終わった後も大学に残って、3年生たちの個人面談に応じました。間近に迫った卒論のテーマ申請のため・・・と考えていたのですが、蓋を開けてみたら来る学生来る学生、就活についての相談(笑)
ま、しょうがないか。
でも大体パターンがありますね。
A: 自己分析、自己PRについて悩んでいる
B: どの業界を選ぶべきかで悩んでいる
C: 業界もかなり絞り込んでいて、次の一手をどうするかで悩んでいる
D: 総合職か一般職かで悩んでいる
インターンシップとか社会人との懇親会、OBOG懇談会などこれまでかとうゼミで主催してきた各種の就職予備プログラムに積極的に参加してきた学生はAやBは何となくクリアしていて、CやDで悩んでいるようです。今まであまり就職について考えていなかった学生はAやBのところで困っている印象があります。
Aで困っている学生たちに対しては、「自己PRといっても友達になるわけではない。一緒にビジネスをする仲間として自分の武器は何か、組織の中でどんな存在になれるかを考えなさい」とアドバイスし、今のゼミの中でもそれぞれに長所があって、組織人として好適なポジションは違っていると解説。現に教師である自分は、リーダー型、フロントマン型、バックオフィサー型、ムードメーカー型(アッパー系、リラックス系)などそれぞれの長所を見ながらゼミ内の役割を割り振っていると説明。次にゼミの仲間の誰がどんな長所を持っているのかを考えさせ、その上でお互いの長所を検討させました。
ま、どの子もオールラウンドにどのポジションでもそこそここなせるんですけど、特にこのポジションに向いているというものもありますからね。今日来た子たちも、仲間から指摘されて初めて、決断力に優れたリーダー的な素質が自分にあることとか(私はそれは見えてましたよ)、他の仲間に較べても特に前に出られるタイプであることなどに気づかされていました。
その後、まだOBOG訪問をしていない学生たちには、まずは社会人の先輩に色々とお会いして現場の雰囲気を掴まないと、業界も絞れないとアドバイス。学生たちの表情も明るくなり、これで動きだそうという気持ちになれましたと話していました。力はある子たちなので、気持ちさえ作れれば大丈夫。
次に来た子たちはTNTエクスプレスでのインターンシップ経験者たちで、業界もこことここ、というところまで絞り込んでいて、あとは一般職か総合職かどうしようとか、もっと業界のことを深く知りたい(就活用の業界ガイドは読んだそうです)という話でした。特に女性の場合は出産と育児をどうキャリアデザインの中に位置づけるかが重要だという話をして、私自身の育児の体験談を話したり、働きながら育児をしている女友達やママ友たちの話をしたりして、育児の具体的イメージを持ってもらいました。
業界の研究については、『東洋経済』や『経済界』などの経済誌、あるいは日経ビジネスオンラインのようなウェブサイトをコンスタントに見ることと、絞り込んだ業界や企業に対してもう一度、積極的にOBOG訪問を行うようアドバイス。TPPやスマートシティなど旬のキーワードについても雑誌特集レベルはおさえておくように話しました。
それにしても、大学の就職支援も色々なセミナーを呼んできて頑張っているとは思うのですが、個々の学生の成長や学習の段階、経緯、特徴などを把握した上で、就活の進め方についてアドバイスをしていける人間がいるに越したことは無いですね。皆、それなりにやってはいても、常に「これで良いんだろうか」という不安を抱えているように思います。そういう不安にじっくりと耳を傾けた上で、励ましたりおだてたりしながら、就活と学業をバランス良く両立させられるようカウンセリングしてあげられればと思います。
といっても、そういった時間もなかなか捻出出来ないのですが、じゃあ知らないと放置するのもどうかと思いますので、出来る限りはやっていきたいですね。
企業の説明会解禁が2ヶ月遅くなったんで、秋冬の流れが慌ただしくなりました。毎日毎日、50分の企業説明会が4コース並列くらいで4コマ並んでいて、学生たちは手当たり次第にそれ出ているんだけど、立ち止まって考える時間が全く与えられていなくって、流れの速さに追いつかない子も出てきている。就活支援とかいって面接のやり方とかESの書き方とか企業研究のやり方とか色々なセミナーはあるのですが、半月かそこらで一気に雪崩れ込んできた膨大な情報を咀嚼したり、信頼できる大人が戸惑いや不安に耳を傾けてあげたりする場が実は求められているんじゃないかと思います。