3歳児神話でもなんでも良いけど俺の居場所はどこにある(笑)

 今日、打ち合わせで稲城市の地域振興プラザに行ったのですが、その1階の男女共同参画推進関連図書エリアに大日向雅美という人の本が置いてありましてですね。ちょっとだけ時間が余ったので眺めてみたのでした。

 この大日向さん。恵泉の先生といいますから、多摩ニュータウンの人ですね。多摩ニュータウン在勤。軽く親近感が湧きます。話を戻しましょう。本のタイトルは忘れましたが、要は「三歳児神話」すなわち子供は3歳になるまでは母親が手元に置いて育てる方が良いという考え方についての本でございまして、その「三歳児神話」に対するpros and consが満載でありました。

 ま、ね。どうでも良いと思うんですよそんなもん。カネや事情が許して、専業主婦やりながら子供を育てたいならそうすりゃ良い。カネはあるけど働きたいなら働らきゃ良い。カネは無いけど専業主婦やりたかったけどやっぱり出来ないよという人はちょっとツイてなかったですね。立派な肩書きの研究者が何百人も集まって真剣に「どっちが良いか」を議論しているなんて光景そのものが俺には悪い冗談にしか見えないっす。カネがある家は好きな方を選べ。そこそこのカネが無きゃ専業主婦は出来ない。でもだからといって、自分が選ばなかった(選べなかった)途を選んだ相手を叩くのは下らないから止めましょう。

 それだけの話でしょ?

 そんなことよりさ。俺が笑ったのは、この議論って基本的に

A:夫は働き、妻は育児
B:両親とも働き、子供は親以外の者が昼間は育児

 この二択を前提としてるのな。それで専業主婦は税金ドロボーとか保育所増やせよ専業主婦なんかにカネ出すなとかやってる。言わば内ゲバ。目に付く所にいる他者が憎くて憎くてたまらない。

C:妻は働き、夫は育児

 このケースは存在そのものが否定されてるの(笑) 水木しげる先生描くところの妖怪だってもう少しリアリティ感じてもらってるんじゃねえのか? 父親が3歳まで専業主夫で手元に置いて育てた子供は問題児になるとかならんとか、そういう調査もやってくれよ。な? そういう問いの立て方そのものが俺にはブラックジョークにしか思えないんだけどさ。

 似たような話は他にもありましてね。幼稚園。父親の会は基本的に週末休日に集まって活動することになっている。母親の会は基本的に平日に集まって活動することになっている。平日の昼間なら時間の都合がつくけれども週末休日は自転車に乗りに行くか家族と過ごしたい父親の俺は想定外。存在感的に言えば妖怪未満。一反木綿さんが正直うらやましい。

 話を戻しましょうか。3歳まで母親が手元で育てた方が問題行動が多いとか少ないとか真剣に統計取って、「3歳児神話解体」とかね。本当に止めた方が良いですよ。まずさ、その統計。どんな結果が出ても母親たちの間の憎悪を煽るだけでしょ。建設的意味は皆無だよね。

 しかもその問題行動ってのが要は「大人から見た問題行動」なわけで、評価尺度が極めて主観的な上に主観的。主観的尺度の2階建て。せめて刑法違反事例の件数とか平均年収とかの客観的尺度を使うか、そうやって育てられた人物本人の幸福度評価くらいにしとかないと。でも有意な数字が出たとしても公表するのは憎悪や対立を煽るだけなんで、本当にその結果を引き受ける覚悟が無いならやめとけよ。アカデミックポスト欲しいとか転任したいとかの最低な理由で公開するんじゃねえぞ。

 それから神話の件ですが、何かの神話を信じなかったり、その信憑構造をゆるがすような行為をしたら社会的制裁を受けるというのは確かにマズい。でも、聖フランチェスコが動物と話したって神話を糧にして幸福を創造したり、不幸を破壊したりしている方々もきっといるわけで、神話だから解体しなければいけないってのは、極めて幼稚な発想なんですよね。いまどきポストモダンでもあるまいしさ。3歳児神話を周囲に強要しないで頑張って育児してる人たちの世界観まで破壊しに行くこたないよな。日本には思想信条の自由ってものがあるんだから。

 ま、要は、ほどほどにしとけってことですか。あと、俺にもフェミ談義の中でそれなりの居場所をくれ(爆笑)