この前、ゼミ生とか元ゼミ生とか10人ばかし連れて物流業界メインの飲み会に行ったら、目の前に某ネット通販超大手の物流子会社の社長さん(といっても私と同年代)が座っていて、ひとしきりロジスティクスの話題で盛り上がりました。
その時、その方が力説していたのが、アメリカのロジはシステムの精密さを極限まで追求することで利益を出す発想だけれども、日本は違うと。トヨタがサプライチェーン・マネジメントに革命を起こした「カンバン方式」だって、基本になっているのは現場にいる人間たちの力をどれだけ引き出すかという発想なんです。うちはネット通販のロジでこれまで世界のどこにも無かったことをやろうとしていますが、その時に選択したのはトヨタと同じ、現場の人の力を信じて、そこからシステムの力を引き出していくやり方でしたと。そういうお話でした。
いえね、私も鬼畜ゼミとか鬼畜ゼミとか鬼畜ゼミとか、シラバス読んでもジャンルわかんねえとか色々言われますけど、目指してるのはそこなんですよ。学生の創造力は無限に伸びている。創造の場を用意してやることで、学生たちを成長させる。だからどんな方向にも開放されたゼミになっています。そこがジャンル不明と言われる所以です。ただ、創造プロセスの前には徹底的に読み書きやチームとしての規律を叩き込む時間が必要ですけどね。と、私はそういうお話を。
社長さんと、その隣にいらっしゃった某倉庫会社の役員さん、かとうゼミの規律の厳しさの具体例を聞いて苦笑いしておられましたけど。
「先生のとこの学生じゃなくて良かった・・・」
いえいえだからこそ、ほらあそこに居る子たちなんか、お二人もよくご存じのあそこの倉庫に1週間通って調べて、システムの課題を掘り起こして解決策もちゃんと提案して来ましたよ。社会学の手法をちゃんとつかってね。
ここで社長さんの目が輝きます。
「先生、今度、うちの倉庫も見に来ませんか?」
行きます行きます絶対行きます。それは行きます。うちの精鋭たちを連れて行かせていただきます(現在日程調整中)。
そんな話がありまして、これは昨日のことでございます。電車の中でしつこく携帯鳴らす奴がいるんで、誰だと思ったら、2年ゼミの調査実習企画3班。来月実施の最後の実習の企画を担当している連中でした。
「先生、こんな企画思いついたんですが・・・」
(説明)
それ、むっちゃ面白いやん。それは俺も思いつかなかったわ。やれやれ。絶対やれ。
「これで良いんですか?」
それで良いのよ。そんなの俺らおじさんにはまず思いつかないから。これだよ。これがあるからたまらんのよ。創造力は無限。その無限を垣間見られるこの瞬間ね。