仕事における契約と縁起あるいはアブラハムの宗教と仏教

お仕事における契約と縁起ということを昨日、風呂の中で考えました。
人文系の人ならピンと来るはず。
アブラハムの宗教(ユダヤ教やキリスト教)と仏教の鍵概念の対比です。
アブラハムの宗教の基本構造は「神と人間の契約」です。神が「この約束を守れたら天国に入れてやっても良い」と提示し、人が「守ります」とそれを受け入れる。
つまり契約。
仏教の基本構造は、宇宙の全ての事物は関係性で連鎖しているということを各自がわかった上で、なるべく良い方向に連鎖が動くよう頑張りましょうというものです。
これが縁起。
※ものすごく大雑把に説明してるからね
会社組織は基本的に契約です。雇用契約書ベースで、これをやってくれたらこのカネを払うという約束のもとに働く。仕事する。
そうですよね。
しかしながら、お仕事という世界には「契約」以外にも御縁というものがある。昨日ちょっと書きましたが、道で困っている村の娘を少し手伝っておいたら、7年後8年後に実はあのときの村娘たちは観音さまの仮の姿でした、今度はあなたの仕事を助けてあげましょうとかいう話になって何かが連鎖していく。
縁によって生起する。縁起です。
縁起をナメてはいけない。新しい製品や素材や事業が生まれていく時にはきっと必ず縁起が隠れている。たまたま飛行機の席で隣り合って座った化学の研究者の雑談からタフポリマー↓が生まれたみたいに。
だけど、縁起の威力を知っている人は私が驚くほど少ないですね。少ない少ない。私は縁起パワーだけでここまで生き延びてきたくらいなんですが。
縁起力を実感してもらう研修って可能なんだろうか。
タフポリマーについてはこのおじさんの顔写真をクリック。政府系サイトに飛びます。