簡単な地域アートイベントの作り方

最近わかってきた。

・美大か芸大の先生を実行委員会か出展作家に入れて、そのルートで学生の作品を出してもらって、安く数を揃える。学生はボランティア労働力としても使えるのでここ必須。
・アートの周辺に居る旬の有名人(デザイナー、フォトグラファー、ITセレブなど)のトークイベントを開催して瞬間風速で人口密度を上げる。芸術家では動員力がある人がほとんど居ないので芸術家はアサインしないが吉。
・ワークショップ形式で地域住民参加の作品作りを売れてない作家に依頼。地元が盛り上がったとか地域活性化したというアリバイになるのでここも必須。
・必ずインスタやツイッターにアップされるだろうという「絵になる場所」を幾つか作っておく。作品的に内容が薄くてもOK。SNS映えすればそれで良し。インスタとツイッターで画像がいっぱい出てくればウェブ上では盛り上がったことになるので、ここは予算かけるべし。
・ウェブサイトはミニマルデザインで無駄に読み込みを遅く、字は小さく、言ってることは意味不明にする。
・予算に余裕があれば草間彌生をアサインしてカボチャ柄のオブジェをどっかに作ってもらう。

要するにアートについてのリテラシーが日本では著しく低いことを利用した、地域集客イベントパッケージなんですよね。いわゆる地域アートイベント。
それはそれでよろしいんですが、問題はお金です。とはいっても有名人ギャラとウェブデザイナーへの支払いと印刷物やノボリの類の他は、タダ同然で安い労働力を動員出来るシステムなんで、イベンターや広告代理店がアンコ抜いて残りを適当に使って何とか収まっちゃうようなもんですが、数百万とはいえ誰かが投資した以上、ちゃんとリターンが無いと続かないですよ。
誰が投資しているのか。それは色々。協賛金を集めてるのかもしれないし、税金から色々な名目で引っ張ってきているのかもしれないし。協賛金システムなら出したぶん売上が上がらなければ遅かれ早かれ打ち切り。税金はあまり費用対効果を問われない資金ですが(費用対効果を問われると困る人があちこちに居るので)、どうせなら100万使ったら税収130万増えるくらいの企画はやっていただきたいよね。