為末大さんが日本のヒップホップをバカにしたという話でDJ/クラブの人たちがお怒りですが、
ヒップホップ文化の4要素のうちダンスは学習指導要領にまで入ったくらいなんで完全に日本の現代文化に融合していますね。グラフィティは違法としてのそれはもとより論外ですが、バスキアなど合法ゾーンに入ってきたものは商品としてちゃんと一定の売上があるはずです。またラップもDJもポピュラー音楽の中に沢山入り込んでいて、私から見ればヒップホップ文化は「日本のロック」同様に、日本でのローカライズはほぼ完了していると思います。
為末さんのツイートにお怒りなのは、パッと見た感じではクラブでのDJパーティーの担い手になっている方々のように思います。確かにその産業は一時のブームを経て長期衰退基調です。
そうなった理由は一つには限定出来ないでしょうが、うしじまいい肉女史がCD-Rに音源を焼いて(=ターンテーブル&ミキサーでのリアルタイムDJプレイをせずに)ゲストDJの仕事をした時にその筋から結構なバッシングがなされた様子を見ていても、「(音源・人脈など)各種の情報ストックを大量に集積しているオタクほど偉い【パイセン文化】」という、つまり参入障壁が無駄に高い産業になっているので、そりゃ衰退して当然じゃないのということは、指摘出来ると考えます。
また、ビジネスとして見た時に「良い商品はいっぱいあります。お客様がご存知無いだけです。お客様がお店にいらっしゃらない、お客様がお買い上げくださらないのが残念です」という主張は・・・いけませんよねやはり。
結論ですが、ヒップホップ文化は日本でのローカライズは概ね済んでいるけれども、その中でローカライズに失敗している部分があり、そこの方々は為末さんの指摘にお怒りなんじゃないか、ということです。