写真文化論最終課題の総括コメントはこんな感じでやはり容赦無し

写真文化論の最終課題は昨日全部添削してコメントもバリバリ入れて挙句の果てにダメ押しぶった斬り総括コメントまで付けて返却しました。

成績入力も済ませて、・・・俺は自由だ!! 普通のおじさんに戻るんだ!!

以下、ダメ押し総括コメントをご紹介しておきます。

<1>

目立った書式ミスは無かった。

内容については、既に存在していたり、既に議論されているものを未来の事象として設定しているので、リサーチ不足と言うしかない。CGに注目したのは悪くないが、これまでの歴史や現状を精密にリサーチすれば、「いかにもありそうな将来のCG状況」を設定して、そこから面白い議論を展開出来たはず。もったいない。

<2>

書式ミスはやらかしていたが、ブログ風の体裁や文体を工夫した点は高く評価。子育て中の主婦という設定を生かした話の流れも良い。

一方で、やはり「現状リサーチ」→「未来予測」という作業はあまり成功していなかった。いかにもありがちな話8割に、その発想は無かったというネタを2割足すと面白い話になるが、「その発想は無かった!」とうならされるポイントが無かったように思う。

将来どんな人間になりたいのかという価値観の問題とも関わってくるので、一概には言えないけれども、世の中の最先端みたいな話題・場所・モノに触れる機会を増やしてみるのもありかもしれない。今までの自分に物足りなさを感じているのなら、だけどね。

<3>

書式ミス数カ所。

ハードウェアではなくウェブサービスの盛衰に焦点を当てた発想は良かったが、現状の画像系SNSの勢力関係や新しく出て来ているウェブサービスの特徴、ビジネスモデルなどのリサーチが出来ていないので、ストーリーの説得力は低くなってしまった。

いかにもありそうな未来のモデルを作れるということは、言い換えれば「将来はこうなるはずだから、こういうビジネスを作れば儲かる」という戦略構築が出来るということ。

その基礎となるのは歴史を知ることであり、現状を精密にリサーチすること。

だから、この課題は単に荒唐無稽な話を作ってみせる能力を見ているのではなく、歴史を学ぶことで未来を予測する訓練をしてみようということでもあったわけ。

更に言うと、未来はどうなるんだろう、という問題意識を持ち続けることで、今を見る視野が広がり解像力が上がる。

大学生活の後半2年間、もっともっと視野を広げていこう。

<4>

書式ミス1箇所。
デザインはブログっぽさが無くてこれではただのレポートに見えてしまう。

文体ももっとやわらかく。
俺もブログでは

「~~です。」「~~と思います。」「~~ではないでしょうか」という柔らかい文体を使っているし、顔文字も必要ならば使う。

文中に登場するデバイスについても、実際にそれが使用された時に社会の側でどんな反応が生まれるのかということを考える想像力が物足りない。高く評価されているSF作品は全て、そういった部分のディテールを入念に設定して創作されている。何故そういったことが可能になるのかと言えば、現実の世界の仕組み(法律、文化、科学技術、歴史、自然などなど)を勉強して、その仕組みを理解し、そこから論理的に考えてifのシチュエーションで何が起こるか、何が存在していなければ成立しない設定なのかを導きだすというプロセスを踏んでいるから。

横浜警察署というミスに端的に現れているように、「今あるものの仕組み、成り立ち」をきちんとリサーチする訓練が足りていないように思う。これは自分で何かを創り出していく、いわゆるクリエイティブな人間になるためには必須の素養なので、残り2年間の大学生活で鍛えていくと良い。

<5>

著者略歴に学歴が抜けている、漢字変換を忘れている、書誌情報の表記法が間違っているなど幾つか大きなエラーがあった。

内容についてもドローンやクラウド技術、カメラメーカーとそれ以外の高級ブランドのコラボなど、事実誤認が散見されたのが痛い。

デザイン面でもあまりブログに見えない。

失格とはしないが、まだまだ細かい部分のミスを丹念に潰すという習慣が身についていない。今後も精進するように。

<6>

内容についてはなかなかおもしろい小技が幾つか繰り出されていて楽しめる。

もったいなかったのは2点。

1) 文体が大学のレポートのまま。もっとキャラ設定を生かした文体を工夫出来たはず。ジャーナリスト志望ならばなおさら、もっと色々な文章をコンスタントに書いていかないとスキルアップ出来ないよ。

2) デザインも大学のレポートにしか見えない。ブログならばアフィリエイト広告や書庫が見えているとか、コメントがついているといった演出が可能。もっとディテールにこだわる、細かいところを疎かにしないという習慣が身につくと、もっと上のステージに行ける。