1年間で

今週土曜日は3年生がいっぱいうちに来て、大学を出た後のことについてざっくばらんに意見交換をしながら焼肉を食べることになっています。

4年生や新社会人、加藤ゼミ・MCLOGIインターンシッププログラムでお世話になった大先輩など、アドバイザー側も何人か。

日経平均が5月半ばに15000円まで上がってもしや景気回復かと思いきや既に13000円目前というこの感じですから、来年の就活もまあ楽ではないかと思います。だから・・・3年生たちは相応に不安も抱えていることでしょう。いわゆる「コミュ力が高い」タイプではないですしねえ、みんな。

でも、例えばこんなお話もあります。

3年次に加藤ゼミに所属した学生の話です。ゼミではさほど目立つわけではありませんでしたが、後期には仲間ともぐっと打ち解けて、ゼミの戦力として確実に力を出すようになっていました。

ただ、やはり就活で随分痛めつけられて、去年の今頃は相当煮詰まっていました。学科の制度上別のゼミに移管されてしまいましたが、ちょくちょく私のゼミ室に相談にも来ていた時期ですね。私からは、まずは色々な人に会って仕事の話を聞いてみようよという提案をして、教え子の社会人たちや加藤ゼミ・TNTエクスプレス・インターンシッププログラムでお世話になった中堅の営業マンの方に会わせてみました。

それで少しずつ気分も前向きになっていって、夏休みが終わる頃には内定も貰うことが出来ました。卒論も頑張って書いて、この春から新社会人です。

とはいえ、もともとの採用枠は、どちらかといえば数を取って残る人は残れば良いやみたいな職種だった。だったんですが、研修期間中に、あなたは将来どうなりたいのと人事に聞かれて、偉くなりたいと答えたんだそうです。ここからが面白い。

それじゃ地方勤務してみる?

え・・・・となって「せんせーどうしましょう?」と相談されたんですが、私は即座に「それはチャンスが巡って来てるんだ、飛びつけ!」と答えました。3桁の人数が採用された中で、そこに配属されるのはわずか2名。でも担当の取引先は世界的大企業。行くしか無いでしょ。

彼女は少し迷ったみたいですが、意を決して地方勤務を受けました。そして行ってみればやりがいもあるし、最初の採用枠の職種よりよほど自分に向いていた。仕事が楽しくなり、そして人事さんから今度は「いずれは海外との取引を扱う部署でやって欲しい」という話を聞かされたのだそうです。

詳しくは書けませんが、そのポジションはこれからニーズが激増する職種で、一人前になれば自分の職能を武器に転職も出来るような、つまりは社会学者なんかより1万倍は将来性があるキャリアコースに舳先が向きつつある。面白くなってきてます。良い風が吹いてきてる。

この子も散々悩んで苦しんで立ち止まってを繰り返したんですが、良かったのは、ひとしきり悩んだらともかく前に進んでみるという基本を崩さなかったこと。その繰り返しで1年間やってみたら、何とこんなに前に進んでいた。

だから今まだ内定無いとか、就活怖いってなっている人も、とにかく進むことです。そしたら何かあるから。