ここしばらく、いじめをきっかけとした子供たちの自殺が、こう申し上げては何ですがブームのような状況です。岡田有希子さんが自殺された直後のことが思い出されます。痛ましいことです。
しかし、メディアの報道を見ているとどうにも腑に落ちないのです。
みんな他人に責任を押しつけている。例えばこのニュース。
「 新潟県神林(かみはやし)村で14日、首をつって自殺した同村立平林中2年の男子生徒(14)について、同校の竹之内佳子教頭が15日夜、「これまでに2、3回、他の生徒から口頭でちょっかいを出されたり、からかわれたりしていた」と明らかにした。
同日朝、全生徒に書かせた作文でわかったという。同日夜、保護者らに説明すると、父母らからは「なぜ、学校は放っておいたのか」と怒りの声も上がった。
「自殺した生徒は、たまに体をけられていた。止めに入る人がいたので、おおごとにはならなかった」と話す同級生の男子もいた。
同校などによると、男子生徒は14日、4時間目終了後の校内清掃中、女子を含む生徒数人の前で級友の男子1人にズボンと下着を下ろされた。仲の良い同級生に「女の子に見られたことがつらかった」と話していたという。」
気になるのはここ。「父母らからは「なぜ、学校は放っておいたのか」と怒りの声も上がった。」
こういう父母が学校を駄目にしていると私は半ば確信しています。子育て・教育の全責任を学校に押しつけてしまう父母。実際、私がこれまで話を伺った公立学校の先生方の多くが、親の躾や基本的な生活習慣の欠落に頭を抱えておられました。名探偵コナンの決め台詞をひっくり返して、こんなことをおっしゃる先生もいた。
「体は大人、頭脳は子供」
いじめについても事は同じです。父母はまず、自分の子供に以下の鉄則を自らの責任で叩き込まねばならないと思うのです。
「いじめるな、いじめられるな、いじめさせるな」
学校という集団生活の場に子供を通わせる為の、これは最低限のマインドセットではないでしょうか。他人をいじめない、いじめの標的にされたら速やかにそのコミュニティを脱出する、そしていじめを見かけたら止めさせる。それを教えるのは、まずは親の責任のはずです。違いますかね。