三菱商事ロジスティクス・インターンシッププログラム授業参観

 今日は遙々、三菱商事ロジスティクス市川物流センターまでインターンシッププログラムの様子を見に行ってきました。

 なんか色々思いましたね。まだアタマというよりココロの整理がついてないですが。はてさてどうお話ししたものやら。

 ともかく皆、きちんとやってました。何か表情が固いなと思ったんですが、センター長さんによると「加藤さんが来るって朝礼の時に話したら、固い表情になりました(笑)」「加藤さんが来る前とは表情違う」。

 そこまで恐れられてるのかよ、俺は。

 今日は3日目だったんですが、初日、2日目と、ピッキングなどの実作業あり、センター長が課す各種の調べ課題あり(ex. このセンターを通す物流の単位あたりの原価を算出せよ)、ディスカッションあり、更にはディスカッションで話し合いながら新しい調べ課題を決めていったりもしているようです。学生たちは基本的にセンター内の全てのエリアに入り、全ての人間に聞き取りをする許可を与えられているとのこと。課題クリアに必要な内部データもポンと渡されるそうですが、それをどう読み解いて課題をクリアするかは教えてくれません。

 私が行った時には2チームに分かれて、協力企業さんと荷主さんと三菱商事ロジスティクスさんの関係性を探る班、荷主さんの従来の在庫管理システムと現在構築中の在庫管理システムの設計思想の違いを探る班とが、センター内を走り回って聞き取り調査をやってましたね。

 凄いっすよ。

 そんな課題を出す方も出す方だし(三菱商事ロジスティクスの偉い人が、そんな難しい課題出したのかと笑っておられました)、なんとかかんとか出たとこ勝負でクリアしちゃう連中もたいがいではないかと。そして、これは当初からの基本コンセプトでしたが、現代におけるロジスティクスの意味、何故SCMやロジスティクスが重要なのか、そもそもロジスティクスとは何なのかといったことを、現場を走り回りながら逐一、自分たちの手で明らかにしていくインターンシップ・プログラムというのは、あまりにもレアです。ザマーミロだ。世にインターンシッププログラムは数あれど、ロジの最前線を見て、ロジの勘所を体で学べるプログラムがどんだけある。

 そうそう、センター長さんとエレベータの中で話していたのですが、このプログラムの真価はたぶん10年後とか20年後にわかるんだろうなと。何で、学業と仕事の関係や物流の根源的な意味を何時間も考えさせたり、口頭プレゼンテーションやディスカッションのスキルをワークショップでじっくり教えたりしたのか。何故、物流システムの設計思想やら協力企業間の協働プロセスやらをいちいち聞き取り調査させてくれたのか。これ全部、彼ら彼女らが仕事の基本を一通り憶えて、さて自分でこれからの仕事を創っていかなきゃならんという時に効いてくるんですよ。間違いなく。

 あとはそうですねえ、優秀な学生ですねとか、きちんと教育されていますねとか、色々褒めていただきました。私が見ているところでは表情固いんでよくわからないですが、センターで働いておられる方々からも可愛がっていただいているようです。

 そりゃそうでしょうよ。ああ見えて奴ら学科の最精鋭っすから。アタマも切れるし躾もビシッとやってある。フォーマルなメールは文面に形式上の不備があれば不受理で突っ返すし、書類の書き方渡し方もきちんと教えてあるからインターンに出せるわけで。ただ、この子たちはもう間もなく俺の手を離れていくんだなあ、このインターンシッププログラムがこいつらを教える最後の機会なんだなあと思うと、些かの寂しさもありました。でも、皆、本当に立派に育ってくれたと思います。別に私のゼミやインターンシッププログラムでだけ勉強しているわけじゃないですけども、ちょっとくらいは自慢して良いよな俺。