何故「単位より、順位」の炎上マーケティングは間違いなのか

関東大学サッカー連盟の例のキャッチコピー「単位より、順位」。さっそく提灯記事みたいな擁護記事が出て「狙ってやった炎上マーケティングでした」とネタバレしてるんですけども
建前ばかりのキレイなだけの言葉が並んでいても、人の心は動かせない。学連の大学生たちはリスクを承知で“攻めた”言葉を選び、見守るオトナたちはこれを尊重した。実際に『単位より、順位。』というパワーワードに一部の人々は翻弄され、議論している。批判は批判として受け止めつつ、広報として例年以上にポスターが認知されたことはひとつの成功。これまでも、これからも、大学サッカーの認知度向上へ学生たちは取り組み続ける。
炎上って良い炎上と悪い炎上があると思います。
悪い炎上の典型はユナイテッド航空の「ドラッグ&ドロップ動画」とか、古くはNikeのノーブレーキピスト「ブレーキ無し、問題無し」広告。
誰が考えても議論の余地無く法律違反とか、公序良俗に反しているものが燃えると、「こいつらバカだなあ」という結論しか残りません。
良い炎上というのは、既存の価値観や先入観を問い直す視点の設定があります。よく考えてみるとどちらが正しいと言えないんじゃないか、というところに持っていく。
で、これはどうか。
明らかに悪い炎上ですね。誰が考えても学生の本分は学業であり、しかも昨今の流れとして学業が疎かな学生は試合に出さないというような考え方が広まりつつある。
その中で、ふた昔前の価値観を引っ張り出して来て掲げてるんだから、言ってみればこのご時世に男尊女卑やサビ残を称揚しているようなもんです。
アタマワルイ。
それこそちゃんと大学でメディア社会学やスポーツ社会学や経営学を学んでいたら、こういう炎上はやらんでしょう。
ちゃんと勉強しろ。