あの有名な安西先生のセリフの効力の範囲について考えています。
「あきらめたら、そこで試合終了ですよ・・・?」
これ、スポーツ選手にはよく効きそうですが、クリエイターにはイマイチ効かないような気がする。
スポーツは試合や大会というフレームがありますから、一度その中に入ってしまえば制度的に最後までやりきることは確定します。
サッカーならキックオフしたら90分+ロスタイムの最後まではもうフィールドに突っ立ってたって自動的にルールが連れて行ってくれますな。
そのベルトコンベアの上でどこまで良い成績を君は出すのか。そんな問いにおいては、安西先生の言葉は有効です。ベルトコンベアが動いている間は全力でやれ。
クリエイターはどうか。
クリエイターにはベルトコンベアはありません。自分で前進させないと本当に1mmも前に進まないのです。研究も論文もアートもプロダクトデザインも。
そして都合の良いことに、やらなければ誰もあなたのことなんか見もしない。だから記憶もされない。いつでもどこでも降りることが出来てしまう。降りればスムーズにフェードアウト出来てしまう。スポーツと違ってワンサイドゲームで晒し者になるミジメな時間はやって来ない。
つまり、あきらめる必要が無いんですね。クリエイターは。というかクリエイター未満の人は。あきらめるもなにも最初から何も無かったんだから。無から出て無に戻るだけです。あきらめるものが無い。安西先生は効かない。
そんな所にいる人たちに、何か効力のあるものは?
私は無いような気がしてます。あったら教えて欲しいわ。