日本のスタートアップ成功譚がスポ根漫画化しがちな傾向を憂う

クラウドソーシング型ベビーシッターサービスの「AsMAMA」の創業譚を読みました。

この方の活動やビジネスは素晴らしいと思いますが、このお話は手放しで賞賛したくないのです。

何故か。

ブレイクスルーになったのは損保を引き受けてもらったところですが、そのエピソードが泣き落としですよね。

そしてその前段、起業塾ってETICのことと推測しますが、アンケート調査1000サンプルを雨の中根性で泣きながら回収、起業塾担当者も根性の話しかしてないとか、馬鹿丸出しじゃないですか。

量的調査でも1000サンプルなんか必要無い(400サンプル回収できれば統計的に十分有意)、しかも無作為抽出で、方法が街頭配布? どんな社会集団を対象とするのか論理的に考えさせて、最も効率的な手段で層化抽出する方法を教えるべきじゃないのかな。塾なら。塾というのなら! 男塾じゃないのなら!!

日本のベンチャー成功譚の多くがこの手の気合と根性と奇跡の出会いという少年ジャンプ型で語られているのって、どうなんでしょ? 私は嫌だな。気持ち悪い。旧日本軍のバターン死の行進やガダルカナル島の大敗と変わらない気合勝負、万歳突撃じゃありませんか?

もちろんそういうのが好きな人、燃える人がいるのはわかります。でもそういう物語ばかり流布させるのは、良くないと思います。少年ジャンプをやらないと起業出来ないみたいで馬鹿みたいだから。