3年ゼミはいよいよ合宿前の追い込みに入っているようです。ようですというのは、殆どハンズオフで進行しているから。昨年度3年ゼミの伊豆大島合宿は基本ハンズオンで進行してましたからね。今年度は私にとってもチャレンジです。
スキルやマインドセット面ではまだ足りないものが目立つ学生たちですが、少なくともチームとしての結束はほぼ完成しているし、発展途上ではあれ有能なリーダーシップもあると見込んでのハンズオフ進行。12日後には、おそらくは見違えるように成長しているのではないかと。 まず私が期待するのは、枠組みを与えてもらうのを待ってしまう姿勢の卒業ですかね。
何か質問されて「じゃあこうしなさい」と答えるたびに「早く言って下さいよ~」と文句を言うあれ。早く言うもなにも、枠組みはこちらから一方的に与えるものではなく、学生と教師の相互作用の中で出来上がっていくものです。彼・彼女らから予想外の視点での有益な提案やアイデアが出てくれば、こちらも「それで行こう!」となる。その瞬間に枠組みが決まる。逆に「先生、枠組みを教えてくれないと作業が進められないので枠組みを全部示してください」と要求されても困るわけですね。枠組みの共創プロセスの経験も教育の一部なんですよ。
例えばゲスト講師のRyu Takahashiさんのフィードバックを貰う場をどうしようという案件。時間帯を私が今から完全に指定しておかないとダメなのか? そんなこたあないんです。「公園にタープとブルーシート持ち込んでビール配布してフィードバック」で何故ダメなのか? アウトドアガイドの講習なのに。 Ryuさんも私も「全然問題無いですよね?」と言い合っておりました。
大学を卒業すれば、仕事のやり方を1から10まで教えて貰えるなんて期待しない方が良い。この結果を出せ、やり方はお前が考えろ、未確定な要素はお前が動いて調整して確定させろ。それが普通です。知的創造とはそういうこと。さて、みんなあと半月でそこを体得してくれるかな?
ちなみに私の場合、いかに明文化されたルールの裏をかいて、つまり「やっちゃダメって書いてないんだからやって良かったんですよね?」という形で、新しい枠組みや面白い枠組みをデッチあげるかが生き甲斐です。