今回の統一テーマは「変な形」。合宿でマクロ撮影の技術指導などもやっておいた成果があったのか、それなりに面白い作品が揃いました。
そこから話を発展させて「写真を紙に焼く技術が成立して『切り取られた視覚』をコレクションしカタログ化することが可能になり、さらにそこから、写真を紙に印刷出来る技術へのブレークスルーが発生した時、『拡大』『接写』『高速撮影(運動体の静止画)』『全体ではなく細部の(=視覚のある特定の部分)の凝視』などの新しい視覚経験が一般化していった」という説明を。
さらにそういった視覚経験があまりにも一般化しすぎると、「歴史上のいつの時点でそのような視覚経験を人類は獲得したのか」という問いさえも立てられなくなる。だって君たちは、こういう視覚経験を取り立てて珍しいものだと思っていなかったし、縄文人がこういう視覚経験をしたかどうかという問いを立てたこともなかっただろ? という解説を。
ここで写真による視覚の拡張についての話は終わり。後半はF値が何故1.4がけで増えていくのかという説明や、シャッタースピードと絞りの関係の説明。パンフォーカスとディファレンシャルフォーカスの違いをブレッソンやアーウィットの作品を例に解説。絞り優先とシャッター速度優先モードの操作実習。これで時間切れでした。