アクションゲームの下手な少年がフォートナイトで勝ち上がるまで

息子はゲームは大好きなのだが、アクションゲームや格闘ゲームは決して上手くない。友人たちとゲームをしても、たいがいは真っ先に負けて消える。

だが、マリオカートだけは別で、研究に研究を重ねて勝ちまくっていた。

最近ハマっているフォートナイトは最後まで勝ち残ると勲章がもらえるのだが、息子はフォートナイトを始めたのは比較的早かったのに、クラスメイトの中では最後までこれが取れなかった。他の子は始めて1ヶ月やら2ヶ月で取っているのに、3ヶ月経っても半年経っても取れない。

私はアクションゲームには最初から手を出さず、三国志とかダビスタとか大航海時代とかアクション要素が無いRPGしかやらなかったが(だからゼルダの伝説はやったことがない)、息子はこの辺が違うところで、フォートナイトも徹底的に戦術を研究し、機材や環境を整え(例えば敵の接近音を聞き取るために部屋の窓を閉め切り)、先週ついに念願の勲章を取った。

たぶんフォートナイトを始めてから10ヶ月くらい経っている。

面白いもので、一度勝てるようになると、またすぐに勝ててしまうらしい。マグレではなく実力ということだろう。ここ1ヶ月ばかりは、どんどん自分が強くなっているのがわかるし、それが楽しいと言っていた。

また、フォートナイトはチームで戦うものなので、いつも一緒にやっている仲間に勝ち方をレクチャーしている声も聞こえてくる。

先に勲章を取ってしまった子たちはそれで満足したのか、よくわからないが、「今では俺が(クラスメイトの中では)一番強い」のだそうだ。理由を聞くと、クラスメイトはユルいプレイヤーが集まるところでしか遊ばないのに対し、息子は世界ランカーも出てくるようなレベルの高いところに行っているからだそうだ。世界ランク2位の何とかさんに出会って瞬殺されたとか喜んでいた。

そして昨日も2回勝ったとか。

ゲー廃になるか、ゲームから学んだことを自分の血肉にしていけるかは、ひとえにアウトプットの有無にかかっている。例えばゲームをやりこんでわかったことを動画にしてアップロードするというのは、素晴らしい。そこには

  1. ゲームを考えながらプレイする
  2. 作品にするためのツール類の準備と習得を行う
  3. 作品を作る
  4. 公開する

というプロセスがあり、これは実はルーチンワークではなくクリエイティブワークである。クリエイティブワークを息をするように進められる人間は稀少だから、引っ張りだこだ。もちろん、仲間にゲームスキルを教えるという行動も同様にクリエイティブワークである。運動会の予行演習などよりよほど良い学びになっていると思う。