PKばかり上手くてもね

 プレースキックの練習でいくらゴールにボールを入れられても、いざ実戦になれば反則してでも止めに来ることだってあるし、相手のプレッシャーを受けながらシュートを打たなければいけない。それが出来なければストライカーとして試合に出ることは出来ない。タフさは全ての仕事の基本になる。

 社会学部は実学教育では無いのでボーッとしていたら何も身につかず・身につけさせられずに終わる危険な学部。しかし社会のことなら何でも扱うから、どこへでも出かけていって恥をかくことが出来る。恥をかいてゼロから学ぶことを厭わない人間を育てることが出来る。これが社学の強みなのだとわかった。

 たしかに法務も会計もマーケティングもブランディングも社学では学べない。昨今の風潮を鑑みれば、実務に近い内容を学べる学部に食指が動きやすいだろうし、自分のゼミでも「経営学部にしとけば良かった」とボヤく学生は少なくない。だが、これという確固たるものが何も無い社学だからこそ、どこへでも潜り込んでいける自由さ、恥を恥と思わないタフさを身につけさせる教育をしてきた自負はある。

 社学に入ったら社学の中に居てはいけない。背理的だがこれは正しい。社学の学びの半分は社学の外にある。社学の外を歩いてなんぼ、他者と出会ってなんぼ。

 というわけで12/8の「グローカルな仕事と人生を考える半日ワークショップ」、定員を50名から63名に拡充です。あと12人参加出来るよ! 今日は早稲田から2名が参加登録。筑波からも。こうやって加藤ゼミには、どんどん外からの風が吹き込んでくる。この風は学生たちを確実に逞しくしてくれる。ありがたき幸せでございます。