ギター小僧の形見

今日も来月のライブに向けて自宅で個人練習。
私、立教大学軽音楽部時代には「ゲイリー」と呼ばれていたくらいで、Gary Mooreが大好きで、一時期は本当にそればっかりコピーしていました。当然、奏法も似てくる。開放弦を絡めた早いフレーズをどうしても使ってしまうこととか、歪み音の好みとか、アルバム「Run For Cover」から「Still Got the Blues」の頃のMooreの絶大な影響下にあるんです。

ところがそんな私が、一方でリードのフレーズでやたらグリッサンドアップを使う。四分音符が続くようなとこは全部をグリスアップで入って弾くという変な癖がある。Gary Mooreはこんな奏法使わないので、何でだろうと考えていたら、思い当たる節が一つだけありました。

私が立教大学の軽音楽部に在籍していた当時は結構部員が少なくて、同期のギターは私を含めて3人だったんです。その3人のうちの一人が、4年生の秋、つまりこの時期に急逝した。詳しい事情は存命の方のプライバシーにも関わってくるので書けませんが、とにかく突然そんなことがあった。その彼、井汲進太くんがSteve Lukatherの大ファンで、こういうフレーズを良く使っていた。

私がグリスアップを多用しはじめたのは、彼が死んでからのはずです。きっと、彼の形見をもらうみたいな感覚だったと思います。彼が元気に生きていたら、今のバンドも彼と一緒にやっていたような気がします。