サツキとメイの家のある辺り

 休みの日はロードレーサーを持ち出して走り回っております。ここしばらくは武蔵野台地の北側とか狭山丘陵を集中的に見ておりますね。実は多摩丘陵・武蔵野台地・狭山丘陵という多摩川と荒川に挟まれたこの辺りはアニメの舞台になった場所が結構ありましてね。うちのすぐ近所の聖蹟桜ヶ丘は「耳をすませば」。そこから野猿街道を少し行けば「げんしけん」の中央大学。

 小金井公園の北側、多摩湖サイクリングロードは「ケロロ軍曹」で冬樹くんとケロロ軍曹がたまに散歩する道ですし、そこから見えるスカイタワー西東京も「ケロロ軍曹」の奥東京タワー。もう少し北には「パンダコパンダ」の舞台になった秋津がありますね。

 多摩湖サイクリングロードを西へ向かうと狭山丘陵になります。八国山緑地辺りは「となりのトトロ」の七国山病院のモデルですね。

 それでですね。私今まで、単純に「サツキとメイの家」は本来、狭山丘陵にあるんだろうなと思っていたんですよ。しかしですねえ。実際に狭山丘陵を走ってみると、どうもねえ。これは違う感じがする。というのは、彼女らの家の前に水田が広がっているんですよ。劇中の描写では。家は小高い土地にあるんですが、すぐ前に用水路が流れていて、用水路と道を挟んだ反対側はかなり広い水田地帯。ああいう場所は、実は狭山丘陵には無いですね。

 走った感じでは、狭山丘陵は多摩丘陵よりもなだらかなんですよ。多摩丘陵は多摩川低地から上ると結構どこも激坂があって、うわっと上るとすぐに尾根筋になる。それで、尾根筋からすぐに反対側の谷戸に下りる。谷戸が連なっている感じが濃厚ですよ。一方の狭山丘陵は、一旦上るとなだらかな丘が続いている。茶畑が広がっていてね。それで、丘の上だから田んぼなんて無いんですよ。作りようが無い。

 考えてみれば、この辺りは昔から利水に苦しんできた土地で、普通に掘ったんでは水が出ないんで「まいまいず井戸」なんていう、地面をすり鉢状に掘り下げたお化け井戸を作っていたような場所です。玉川上水が出来るまではとてもとても農業なんか・・・という土地。多摩丘陵の谷戸では水田も見ますけど、「サツキとメイの家」の前の水田ほどの広さは望むべくも無い。所詮は谷筋の水田ですからねえ。黒川谷戸とか小野路辺りの、割とゆったりした谷戸でも、まだ「サツキとメイの家」辺りほどの低地は無いです。

 そう考えると、「サツキとメイの家」は武蔵野台地の北側、朝霞とか新座とかあの辺りにあったのかもしれません。少なくともこの辺じゃないな。