南多摩地域を舞台としたNHKの連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」が明日で大団円です。なんかもう私には「水木しげるの奥さんはケタハズレの美人でしかも歳を取らない」という変なイメージが刷り込まれてしまいました。あと浦木さんね。浦木さん良いね。ああいう生き方したいです私。・・・・いや、もうしてるか? あの口ひげがヴィゴ・モーテン先生扮するアラトリステみたいでまた笑えるわい。菅ちゃんも最後にちゃんと男を見せることが出来て良かった良かった。
ところで、水木センセとあの美人の奥様の半生記を見ていると、あらためて夫婦ってのは長回ししてナンボだなって思いますねえ。いえね、私が妻と結婚した理由を「なんかなりゆきで」とか「ついうっかり」とか「まあしょうがなく」とか正直に申し上げると、特に女子学生を中心に凄いブーイングが来るんですよ。「夢を壊さないでくださいっ!」とかね。
君らいったい、結婚にどんな夢見てるんだと。そんなメチャメチャ好きな相手となんか結婚したら体に悪いぞって言ってるんですが。
こういうもんは内燃機関と同じだと私は思うんですよ。例えば4サイクルガソリンエンジン。シリンダーの中に空気とガソリンを混ぜた混合気を吹いて火を付けてドカンと爆発した力をクランクで回転エネルギーにして出力します。その回転する力の強さをトルクという。一般的なトルクの単位はニュートンメートルつまり軸に1メートルの棒の端を剛結して、反対側の端に、1秒ごとに秒速1メートルずつ速度が上がっていくような力を連続して加え続けた時、軸回りにかかる力の強さ。
これを男女とか男男とか女女の恋愛関係に置き換えてみれば、トルクすなわちある一瞬の恋愛感情の強さだ。恋愛トルクがでかければでかいほど、激しい恋ということになりますな。しかし激しい恋は得てして燃え尽きるのも早いかもしれない。そんな始終バカトルクをかけてたら心身持ちませんねん。
一方、テレビドラマの水木センセと美人妻は、ゆるゆるとゆるいテンションだけど壊れることなく何十年も連れ添ってきたという設定。これを内燃機関に喩えると、出してるトルクはしょぼいんだけどその追い込まない運転故に大きな故障も無く快調に長年使われてきたということになる。だってエンジン壊したら元も子もないからさ。
さて、どっちが賢い運転方法か?
ここで案外知られていない事実をお知らせしますと、世に言う馬力の計算とは、トルクに単位時間をかけて算出するんですね。軸に1メートルの棒をくっつけて、反対側の端に75キロの重りをぶら下げたとしよう。お手元の時計をご覧になって1秒数えてください。数えました? 今その重りがブン回した軸、その軸が行った仕事量がすなわち1馬力です。モノを動かすんでも恋愛でも、一瞬のバクハツ力なんかどうでもよくて、問題はどれだけ長い間安定したトルクを出し続けられるか。・・・・勉強もそうかもしれないな。ダイエットなんか全くもってそれだしね。
わかったか、若者たちよ。わかったのならちゃんと心拍計使ってダイエットすること。これがあるのと無いのとで大違いだから。
あれ? 何の話でしたっけ。