これは上手な論点のすり替えですね

 朝日新聞が、鳩山氏の首相退任時の記者会見が予定されていないことに文句をつけていますが

鳩山首相はもともとは、記者会見に積極的だった。記者クラブに加盟しないフリーの記者に開放する「オープン化」にも前向きだった。だが、退陣を決めて、国民に説明する意欲をすっかり失ってしまったように見える。

 内田樹が指摘したように、今回の首相退陣劇に果たしたマスメディアの役割は極めて大きいわけでして、これ以上既存のマスメディアに付き合うのもバカバカしい(どうせ悪意あるアングルで書かれるだけ)と思っただけなんじゃないでしょうか。今の時代、別に既得権集団である記者クラブなどを相手にした記者会見をせずとも、ブログでもツイッターでも使って直接国民に語りかけることはできますし、マスメディアの悪意ある誇張やトリミングが挟まらない分、政治家にとっても国民にとってもその方が優れたコミュニケーションと言えますからね。

 さて、1年前私は学生たちに「新聞くらいは読め」と言っていたのですが、今や私は別の立場です。

「(日本語で書かれた)新聞なんか読んでいるとバカになるぞ。読むならBBCとかCNNとかの外国語マスメディアにしとけ。」

 何しろ昨今の日本語の新聞は「議論の前提として取り上げる事実の恣意的な取捨選択」「強引な論理展開」「感情の問題と論理の問題の混同」「自身の責任や位置性を顧みない無責任な態度」「客観的事実と個人的希望の混在」など、学生に絶対に真似して欲しくない短所欠点の見本市状態ですからね。10年後、日本の知識人層は外国語の新聞しか読まなくなっているのではないかという予感さえする昨今です。いや本当、地方欄以外に読む価値無いからね、日本語の新聞は。