観光協会ウェブサイトのデザインがどれも似ていてどれも酷い

日本の観光地のウェブサイト(多くは「観光協会」によるもの)を眺めていて思うのですが、デザイン古いですよね。

多くのウェブサイトはトップに大きな写真を置いて、その下に横列で「~~とは」「アクセス」「新着情報」「〇〇〇(その地域の最大の売りのモノ/場所の固有名詞)」というリンクを置き、中央にはイベントなどの新着情報をタイムラインで配置。右列か左列に「見る」「泊まる」「買う」「温泉」「食べる」「体験」など行動別のリンクを縦配置。ひどいとこは反対側の列にスポンサーバナーを並べるんですが、これがgifアニメでそれぞれ勝手に動きまわって見苦しいことこの上無い。

まるで楽天のトップページのようです。

問題点は山のようにありますが、ここでは「情報量の無駄な多さ」「ナヴィゲーションの悪さ」の2点に絞って悪口を書いておきましょう。

まず問題なのは、トップページに情報を出し過ぎという点。横列リンクと縦列リンクがMECE(ダブり無し、モレ無し)になっていないのなんか当たり前で、gifアニメは好き放題に動くわ、フォントの選び方も無秩序だわ、色彩調和それ何の話? というように、動物としての人間の視覚がどう成り立っているのか、どういうものをヒトの視覚は気持ち良いと思うのか、一切考えていないわけです。ページ開いた瞬間に閉じたくなりますよねこれ。

そして、ページを開いた人にまずどこを見て欲しいのかという、ナヴィゲーションも全く考えられていない。それぞれのリンクやバナーが「まずここを見てくれ!」と自分勝手に主張していて、もはやカオスです。観光情報のウェブサイトを見る人は、まずはその地域の観光経験についてのまとまったイメージを得たいのではないかと推測しますが、現状ではウェブサイトを見たらなおさら混乱するくらいのレベルのものが大半かと思います。

「ことりっぷ」は、情報量を減らすことでブレイクしたとのことですが、実は私は「ことりっぷ」の成功にはもう一つの理由があったんじゃないかと考えているんですよ。それは「情報が一本道で得られる」という点。当たり前の話ですが、本というメディアはページ順に眺めていけばそれで情報が一通り取得出来るという性質を持っています。一本道を進んで行けば全体像が掴める。

逆に観光協会ウェブサイトは、「開けて見ないと何が入っているかわからない扉が乱雑に並んでいる神経衰弱」です。んなもんダルいに決まってるだろ。

ではどうしたら良いのか。私は「これが答えだろ」というものを既に思いついていますが、敢えて今日は書かないでおきます。世のウェブサイトデザインの流れをちょっと引いた場所から眺めれば、すぐに答えは出るはずですよ。あれですあれ。ああやって一本道を作って、ああやってデザイン上のカオスを整理すれば良い。そうじゃないかい?