今日は息子と二人で秋川に遊びに行ってきました。秋川というのは多摩川の支流の一つで、檜原村からあきる野と流れてきて福生の睦橋で多摩川に流れ込む清流です。
私たちは圏央道あきる野インターチェンジ手前の川沿いの道に車を駐め、折りたたみ椅子を出してのんびりとオニギリやカレーパンをパクつき、ハヤ釣りをしているおじさんを見学し、対岸にあるサマーランドのプールを眺めて過ごしました。何があるという場所でもないんですが、息子は妙に気に入ったみたいで、また行きたいと主張しております。
車を駐めた場所のすぐ前にはおとり鮎屋さん兼あゆの養殖屋さん。遊漁券も売っているので、秋川漁協の組合員さんなんでしょうね。ウェブサイトで調べてみたところ、秋川漁協さんは組合員2748人。鮎やウグイなどの稚魚放流や産卵場所の整備などをしておられるそうです。
可愛い「鮎幟」なんかも立っていたりして、息子に「あそこになんて書いてあるの?」「江戸前? 江戸前ってどこだ?」「こんど連れていってね!」とせがまれた私ですが、秋川漁協でちょっと不快なことを思い出していたのも事実。いえ、秋川漁協さんが不快なんじゃありませんよ。秋川漁協さんに因縁つけて絡んでいったアウトドアライター氏の文章が不快だっただけでね。
そのアウトドアライター氏とはもちろん野田知佑氏。野田知佑といえば公務員と教員と漁協を叩くのがお約束とはいえ、『Be-Pal』9月号のエッセイは酷かった。お供のカメラマンを連れて秋川に現れた野田氏、秋川の夏といえば川遊びする子供たちが定番なんですけれども、その子供たちが川の中で魚採りをしていたので早速乱入(多分、山田大橋と引田橋の間でしょう)。そこまでは良かったんですが、たまたま通りがかった秋川漁協の組合員さんを見つけると、例によってネチネチと絡むわけです。今回は「そこの子供たちからも遊漁料を取ったらどうだ」「子供たちからも遊漁料を取ればそのうち川遊びする大人もいなくなるぞ」という意味不明の論法。絡まれた組合員さんこそいい迷惑だったでしょう(苦笑)。誰だこいつはと。
たしかに川に所有者は居ませんけれども、川漁師さんたちは代々、川をコモンズとして利用してきたのも事実です。コモンズの基本は「利用者みんなで管理する」というもの。日本全国を小学館やモンベルのアゴアシ付き企画で練りあるいては、川は誰のものでもないから漁業組合なんかいらないと主張する御仁となると、これはどう考えてもコモンズの管理メンバーでないわけでしてね。常識で考えればコモンズの管理者の方々に敬意を持ってフィールドを利用させていただくのが当然だし、漁業資源を荒らしたり、まして密漁などもっての他でしょう。いくら大手マスコミのカメラマン連れで気が大きくなっているからといって、コモンズの管理メンバーに因縁をつけて喧嘩をふっかけるなど、あり得ないっての。
30年前ならいざしらず、コモンズ研究がこれだけ進んだ2010年にまだそんなことを主張して、しかもそれを自慢げに雑紙記事にするというのはねえ。
恥ずかしいの一言に尽きますな。