熱くならない魂なんか燃えないゴミの日に出しとけよ

 あれはバブルの頃でしたかね。スマートに生きる人間が格好いいなんて下らない価値観がメディアに出回ったのは。何だったんですかね、あれ。

 私は航海カヌーの世界に足を踏み入れて以来、いや、それ以前から自分の研究のフィールドワークの中でも、熱く燃える人たちを数多く見てきました。私の目には格好良かったですね。つうかね、どうなんですか? 熱く燃えることって格好悪いの? 私には熱く燃える人を恰好悪いと結論出来る理路が見えないんですけどね。

 まあ最近のブログ普及で、他人が真剣にやっていることを斜めに見てあざ笑うバカが増えたような気はしてますよ。でもさあ。真剣にね。熱く燃えないで何が創り出せますかね。え。真剣に打ち込まないで何か価値あるものが生み出せるのかっての。一番簡単なのはヒョーロンカですよ。揚げ足取ってりゃあ済むんだからね。なんか賢くなった気分になれるしね。気分だけどけどね。それなりに論文書いてきた経験から断言しますけど、いまだかつて人類社会に存在しなかった知見を創造するって本当に消耗しますよ。2万字の論文に1ヶ月2ヶ月分の全ての知的活力を傾注して、やっと完成するかしないか。

 他人の取り組みの揚げ足を取って揶揄するだけのブログなんか20万字書いたってそんな消耗しないと思いますけどね。書いたことないからわからんけどよ。

 言いたいのはこういうことです。熱くならない魂の持ち主であることが何か格好いいとか勘違いしているバカはどっか行けよと。お前はゴミ野郎だと。魂は燃やしてなんぼだわね。燃えない魂なんて不燃ゴミさ。