先住民族サミット開幕

 今日からアイヌモシリの平取町で「先住民族サミット」が始まります。私は自宅に居ますが(育児優先)。どんな議論が展開されるのか、楽しみですね。

 さて、政府が「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」のメンバーを発表しました。これは先日行われた、アイヌを先住民族として認定するよう政府に促す国会決議を受けて設置されるもので、8月から1年かけて、今後のアイヌ政策の方向性を議論するという趣旨。

 メンバーは以下の方々。

佐藤幸治(京都大名誉教授・憲法学)
加藤忠(北海道ウタリ協会理事長)
安藤仁介(世界人権問題研究センター所長・国際法)
佐々木利和(人間文化研究機構国立民族学博物館教授・アイヌ史)
高橋はるみ(北海道知事)
常本照樹(北海道大アイヌ・先住民研究センター長・憲法学)
遠山敦子(新国立劇場運営財団理事長・元文化庁長官、元文部科学大臣)
山内昌之(東京大教授・イスラム史)

 座長は一番上の佐藤氏が就任予定だそうです。当初はアイヌ代表が入らないかもしれないという噂もあったので、ウタリ協会理事長が委員に選ばれたのはひとまず良かったと思います。本当はもう1人か2人入っていても良いんですけどね。

 憲法学者が2人も入っているのは、政府の施策と憲法の整合性を取る為でしょうね。堂本氏は先住民族問題も研究テーマの中に入っているし、アイヌ史研究者や道知事も選ばれている。一番下の二人は小泉純一郎政権で政権中枢に関わっていた方々ですから、まあ保守派代表ってことでしょう。議論がラディカルになりすぎないようブレーキをかける役を期待されての委員入りでしょうね。

 まあ、全体として見れば、80点くらい。こんなものでしょう。首都圏のウタリ代表も入っていれば90点はつけても良かったんですけど。