reconquista→1492→conquistador

 アラトリステ隊長の中の方がレオン市の名誉市民になるそうですね。

 しかし、日本でレオンといえば普通は元大洋ホエールズのレオン・リー。お兄さんはレロン・リーといいましたね。他に有名なレオンってありましたっけね。無いよね? 

 しかし、スペイン王国でレオンといえば、これはそれなりに重大な名前なんですね。なんせほら、もともと今のスペイン王国の元祖はアストゥリアスのあたりからせっせと南に領土を広げてアストゥリアス王国、レオン王国、カスティージャ王国、スペイン王国と膨張していったわけですからね。ご存じでしたか? スペイン王国の王太子は「アストゥリアス公爵」を名乗るって。イングランドの皇太子が「ウェールズ大公」を名乗るのと同じですが、スペインの場合は王国発祥の地という意味合いもある。

 そのレオン方面から南へ南へと領土拡大していったあの運動を「レコンキスタ」といいます。日本語にすれば「再・征服」。かつてゴート族として征服したイベリア半島をもう一度征服するぞって話でしょうか。

 これが終わったのが1492年ですね。グラナダ陥落。

 ところでこの年、カスティージャのイサベル女王から資金提供を受けて出航した冒険家がおりました。ご存じコロンブス。スペインではコロンColonと呼ばれております。この方がその存在をスペインに伝えたことから始まったのがスペインのアメリカ征服。これに邁進した郷士(自称含む)のみなさんを「コンキスタドーレス」と呼びますね。「征服者たち」。

 左様。要するにレコンキスタとコンキスタドーレスは同じ運動、非キリスト教徒の土地を切り取り強盗しに行く運動の前半と後半だったわけです。

 ちなみにバルセロナの旧市街にある(冴えないという噂の)「王の広場」。あの広場を取り巻く建物は一応宮殿なのですが、イサベルとフェルナンドがコロンブスから西インド諸島到達の報告を受けたのがあそこだったそうです。

 さて、ユーロの150円突破はもはや目前。これはしばらく欧州方面には行けないぞという方にお勧めのアルバムがこれ。

Chieftains “Santiago”

 これは面白いアルバムですよ。アイルランドの伝統音楽の大御所が「サンティアゴ巡礼路」をテーマに制作したアルバムなんですが、なんとアルバム後半はラテン・アメリカ音楽が大胆に取り入れられているんです。要するにそういうことです。