セレブ戦隊マリアナ5

 「熊つかい座」さまのウェブログで気付いたのですが、現在浪速で出開帳の真っ最中の「プラド美術館展」に、「カピタン・アラトリステ」的に重要な絵が来ているようです。


 ディエゴ・ベラスケス作「ハンガリー王妃マリア・アナ」

 左様。1巻でチャールズ・スチュアートがナンパしに来たフェリペ4世の妹姫っす。後の神聖ローマ皇妃マリア・アナ殿下。

 ところで翻訳していてもムカつくのですが、この頃のハプスブルグのオヤジどもは、娘が生まれたらとりあえずマリアとかアンナとかマリアンナとか名付けておけば良いと思っていたようで、非常に紛らわしいのですね。ちょっとリストにしてみまひょか。

マリア・アナちゃんその1:「マリア・アナ」1606-1646 フェリペ4世の妹。

マリア・アナさまその2:「マリアナ・デ・アウストリア」1634-1696 フェリペ4世の後妻、マリア・アナちゃんその1の娘。

アナちゃんその1:「アナ・デ・アウストリア」1601-1666 フェリペ4世の姉、ルイ13世の妻、ルイ14世の母。

マリアちゃんその1:1603-1603 フェリペ4世の姉。生後まもなく死亡。だからチャールズ・スチュアートが来た時にマリア王女といえばマリア・アナちゃんその1だったのですね。・

 ここまで全て1600年代前半生まれのスペイン系マリアナ娘。

 さらにドイツ系もおる。

マリア・アナちゃんその3:「アウストリア大公夫人(大公爵位を持っている女性という意味)マリア・アンナ」1610-1665 神聖ローマ皇帝フェルディナント2世の娘。フェルディナント2世の息子がフェルディナント3世、マリア・アナちゃんその1の夫でその2の父親。ちなみにこの女性のお母さんは「バヴァリアのマリア・アンナ」さん・・・・。

マリア・アナちゃんその4:「アウストリア大公夫人マリア・アンナ」1654-1689 フェルディナント3世と三番目の妻エレオノーラ・ゴンサガの娘。ファルツ選帝候ヨハン・ヴィルヘルムの妻。

 そろそろ混乱してきましたか? 大丈夫。私も全然憶えてませんから。

 最後にクイズ。世界一深い裂け谷ということで有名な例のマリアナ海溝のマリアナ、我が日本列島の南隣のマリアナ諸島のマリアナ。あれは以上に出てくるマリアナたんのどれかに因んで名付けられたマリアナです。

 どのマリアナたんでしょうか?