温泉むすめの焼け太り

モノやコンテンツは、作れば売れるというものではなくて、商品づくりのイニシャルコストの60%くらいは立ち上がりの広報・広告・宣伝費で確保しておかないと、在庫の山が積まれたままだったり閑古鳥しか来なかったりする。プロモーション費用というのはかほどに重いものだ。

そう考えると実は「温泉むすめ」は焼け太りしたのではないだろうか?

「温泉むすめ」のターゲット顧客層はもともと仁藤夢乃のような論客には興味が無いか、潜在的反感すら抱いているだろう。

だから、彼女らに矢を射掛けられれば逆に注目と同情票が集まる。

観光庁の名義後援とターゲット顧客層内でのバズ&PV、経営者としてどちらが欲しいかと言えば間違いなく後者だ。碧志摩メグが「公認」を返上したのも、それがコンテンツ展開の上で必須なものではなかったからだろう。

ある種のツイフェミによるウェブ放火戦術への対応策が確立されつつあるわけだ。

一方で火付けをした仁藤夢乃も知名度アップや支持者獲得は達成出来たし、炎上騒ぎに参加した人たちもそれぞれストレス解消出来たわけで、これはツイフェミ萌え絵炎上事件の中では久しぶりの、気持ちいいくらいにWIN-WIN-WINなケースだったと言えるだろう。

なお「温泉むすめ」のデザインの個人的感想は「なんでこんなにミニスカばっかなんだろう?」ですが、それを描くなと言う権利も無いし、それを自分の持っている土地の中でどう使うかも地権者や借り手の自由であり、問題提起はいいけれどそれが必ず通るもんでもないよなあと。

ちなみに仁藤夢乃が言い出した話ではないんだろうが、R18ものも描いている絵師が温泉むすめでも描いていたことがけしからんという主張があったそうで、それを教えてくれたのは中学生の息子だった。一例をもって全体に敷衍することは難しいが、萌え絵コンテンツへのツイッター放火によるPVとフォロワー稼ぎというマーケティング手法は、今やミドルティーンにすらフェミニズムへの悪いイメージを植え付けているのかもしれない。困ったことである。