『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!』『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』を見てきた

夏休みの東映特撮映画セットを今年も見て参りました。

一番楽しみだったのは、仮面ライダーからスーパー戦隊に移った上堀内佳寿也監督が、どんな手腕で30分の戦隊映画を作っているか。ジオウの方は「ウォズの裏切り」というプロットをどう使うか。

では順に。

『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!』

リュウソウジャーは上堀内監督がパイロット監督だったので、流し見ですがここまで毎回見ています。だから基本設定はわかる。去年のルパパトは設定わからんかったからな。

ストーリーは「スーパー戦隊最強バトル!」とリュウソウジャー本編の両方に登場する謎のボスキャラ「ガイソーグ」の誕生の秘密を、6500万年前の恐竜絶滅と絡めて描くものです。時間の制限が厳しいので、ここはもっとじっくり見せたかっただろうなあというところをどんどん飛ばしていくのですが、一方でカミホリ監督得意の静寂長回しカットや、アオリアングルを活用したトリッキーなカメラワークによる戦闘シーン、熱い変身シーンはたっぷり時間を取ってあったので、カミホリ監督の画が好きなら絶対見に行った方が良いですね。エグゼイドの40話のパラドが水中で永夢に殺されかけるシーンとか、カミホリ監督の評価を決定付けたビルドの47話のグリスブリザードとか。あの世界です。

スーパー戦隊ものでその重い演出はどうよ、という声も散見される上堀内監督ですが、そこまで言われるだけの個性があるんだから立派なもんです。まだまだ大きくなる人でしょう。

『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』

今回は思い切りギャグに振った演出でした。カミホリ監督のリュウソウジャーは絶対シリアスになっちゃうから、バランス取ったのかな。そこまでギャグに走ったらさすがにもう何も言えないというレベルで無茶苦茶やってました。これはこれでアリかな。個人的には去年の「仮面ライダービルド Be the one」みたいなのが好きですが、ジオウはわやくちゃなのが持ち味ですからね。「仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER」が初期フォーム祭りだったんで、今回は最終フォーム集(息子曰く、オーズがプトティラで出てきたから最強フォーム集が正確だそうですが。オーズの最終フォームはタジャドルのアンクボイスバージョンだから、だとか)でした。これも盛り上がった。他にも平成ライダーにはカウントされないライダーたちがいっぱい出てきたり。こういう映画があっても良いかな。

見どころだったウォズの裏切りと復帰は、お約束展開とはいえ押田岳と渡邉圭佑の演技力が、この1年でちゃんと要求に見合うレベルまで到達していて、堪能出来ました。特撮ものの良さですよね。1年かけて若手の成長を見られるのは。リュウソウジャーも始まった頃とは見違えるくらい上手くなってたしな。