黄金の負けパターン二つ

2018アジア大会ロードレース女子。
伊豆大島のアジア選手権と同じ展開(終盤に地脚のある小集団が前に残ってその中での勝ち負けになる)で同じ選手が勝っているが、順当な結果だと思う。
日本のエース・與那嶺恵理の唯一の勝ちパターンは弱いライバルしかいないアップダウンのあるコースで後半に地脚で引き離して独走勝ちするというもの(萩原麻由子の居ない全日本選手権ね)。地脚はまあまあ(世界のトップクラスに比べると2段か3段落ちるけれどもアジア限定ならトップクラス)な一方で、瞬間的な速さが絶望的なまでに無いのが弱み。
それは3年もWWTで走っているんだから当然ライバルたちもよーくご存知で、つまり同じくらいスタミナがある選手(勝った選手)ならゴール手前数キロのタイマン勝負でスパートで與那嶺を引き離せば勝てるし、スタミナにやや劣るけどスプリントがある選手ならローテ拒否で與那嶺に引かせて最後にチョイ差しで勝てる。
ローテ拒否でメイン集団に追いつかれてもスプリンターなら勝機はあるけど(脚を残してるし)、そうなると與那嶺には100%勝機が無くなるから、スプリンターサイドからするとずいぶんと歩のいい我慢比べ。そして與那嶺はこういう我慢比べではすぐに諦めて勝負から下りて着狙いに切り替える(典型的なのはシクロクロスでテクニカルなコースでバイクコントロールの上手いライバルが出てきた時)、ということも、もしかしたらご存知なのかもしれない。
この黄金の負けパターンを脱する方法は・・・・・・・・ロードレースをやってる限り無いと思う。仮にこのレースで與那嶺からロングスパートをしかけても先頭集団がローテで追って潰されるだけよね。残念ながら與那嶺にカンチェラーラのような勝ち方は出来ない。
トライアスロンに転向するのがベストだよな。
あと、ナ・アルム選手は地脚もあって勝ち方も知っていて2回勝負して2回與那嶺に完勝しているわけだから絶対に與那嶺より強いと思うんだけど、何でWWTチームに入らないんだろう? 
8/24追記 個人TTでもナ・アルムは與那嶺に完勝だとか。これはどう考えても全日本王者<<<ナ・アルムですねえ・・・・