スポーツ選手派遣会社というアイデア

日本に世界トップレベルのプレー環境があるスポーツってものすごく限られていて、管見の限りでは野球とフィギュアスケートと大相撲とプロレスくらいと思うのです。あ、柔道もですか?

それ以外の種目で世界トップに近づこうと思ったら、そういう環境を求めて外国に行くしかない。出来ればプロとして活動したい。
そんな時に壁になるのがビザですね。アメリカだったらプロスポーツ選手のビザ(P-1)を取るのが本筋。ちゃんとしたビザ取らないと社会保障番号が出ない。社会保障番号が無いとアメリカ国内で銀行口座が作れない。アメリカ国内に銀行口座が無かったらどこにギャラ振り込んでもらうの? あれれ? うーん・・・ぺ、ペイパル口座とか・・・? その場合の所得税はどこの国に申告するんでしょうかね。アメリカ? 日本? 無申告? あれ? あれれれれ?
という話。
EUだって話は同じです。なかなかプロスポーツ選手としてビザを出してもらうことは出来ないから。要は労働者保護なんで、同じ力を持っている選手が二人居て、片方はビザが要らないんなら、そっちを雇えよというね。結果、シェンゲン協定の範囲内(180日間のうち90日間以内の滞在ならビザ無しで入域出来る)で試合に出て実績を作るというとこから始めるしかない。プロスポーツの明確な定義って無いので、チームがスポンサーからお金貰って上級カテゴリーの試合に出ていれば、その試合の中でユニフォーム着ている人はある観点からすればプロなわけです。
壁が高ければ抜け穴のニーズも大きい。
例えばそうね。ビザが出にくい国に会社を設立してしまい、送り込みたい選手はそこの社員という形でビザを申請する。なるほど。選手はその会社からパートタイムの派遣労働者という形でどこぞのプロチームに所属していることにする。
アタマ良いね! 
ただこれ、チームの人は気をつけた方が良いかもしれないね。NDAとか。ちゃんと派遣されてきた選手個人とも契約書作っておかないと、派遣されてきた選手経由で派遣元に企業秘密が全部吸い上げられたりするからね。チーム内の人間しか知らないはずの情報が何故か変なとこで勝手に公開ツイートされてるとかさ。
それだけじゃない。選手自身もこれは結構大変だったりするよ。基本的には指揮命令権は派遣先にあるわけだけど、曖昧な雇用契約だと派遣元からもああしろこうしろって指示が「業務命令」(何の業務だ)とかいって四六時中飛んで来たりするから。結構居ますよ。自分とこの社員に24時間365日思いついた時にDMで指示飛ばす社長。私の個人的体験だけでも複数事例ある。
自分は何の業務にどれだけの時間従事することに対していくら支払われるのか、派遣元とも業務内容記述書を厳密に交わしておいた方が良いかもしれないな。