ざっと概算してみる。
あるイシュー(意思決定すべき論点)が職場に一つあったとする。関係する社員は6人。
グループチャットか掲示板にイシュー概要と有力な選択肢を二つか三つ投げて、意見集約して意思決定するのに、問題提起した人が15分、他の人が読んで意見を書くのに5分ずつ使ったら15+25=40分。社員一人あたりの時給を3000円とすると会社がこのイシュー決定に使う人件費は2000円。
この意思決定の為に全員を一箇所に集めて議論して30分で結論を出したとすると。1500×6=9000円。このために紙の資料なんかを1時間かけて作ったらプラス3000円で12000円。社員6人の移動時間もコストに乗るので、あっという間にクラウドベースの意思決定の10倍くらいコストかかってしまう。
そんなことを2日に1回くらいやっていたら利益率はいつまで経っても上がらない。
イシューを見極める能力、それを簡潔に整理して提示する能力、意見集約する能力、ICTを使いこなす能力。これをどれだけ社内に行き渡らせるかは、ダメ会社とエクセレント・カンパニーを分ける最初の分岐点になっていくだろう。
イシューを抽出したり簡潔にプレゼンしたりが出来ないとしても、せめてクラウドでのコミュニケーションが自然に出来ること、リアルのコミュニケーションを精神安定のためだけに必要としないこと、これは、これからの日本では英語力なんかより余程重要になるはずだ。