クリエイティブクラスが統計上はいっぱい居るのにイノベーションが起こらない街には、これが足りない。

昨日は立教大学大学院文学研究科の後輩と、15年ぶりくらいに飲みに行きました。

前回は2001年2月、池袋西口の、今はホテルストリックス東京という名前になっているホテルの中華料理店で、後に雲南省が専門の文化人類学者になった岡晋くんと3人で、でしたね。

ホントこういうことはよく憶えているんです私。

彼は今は中堅システム会社の管理職なんですが、ちょうど今書いているラノベのテーマ「郊外に立地する企業や大学はクリエイティブクラス集積によるイノベーション創発に寄与しうるか」(ラノベです。論文じゃありません)にも関わるので、会社の中の様子を色々と教えてもらいました。

結果は私の事前の仮説を補強するものでした。長時間労働と長距離通勤によって、空間的にも時間的にも人脈的にも自分の会社内に幽閉されているような状況。

別の郊外立地大手企業に勤める教え子からの聞き取りでも似たような話が出てきていますので、郊外に拠点を構えて職住近接を試みたとしても、直ちにイノベーティブな企業にはなれないということは言えそうです。

繰り返しますが、ラノベです(笑)

さて、残業を厳しく規制するというのはこれから確実にトレンドになるでしょうし、カルビーのようにそれで一定の成果を上げている会社も知られるようになってきていますが、こうやって色々リサーチしてみて思うに、さっさと会社から帰すだけでは、多分まだイノベーションは起こらない。

特に日本の場合、ノマドワーカーとかいってカフェでマックブック広げてたって周囲の人はお互いに完全無視がマナーなので、ミックスゾーンをインフラの形で用意してあげてもまだ足らない。結局、組織の壁を越えて人と人を繋げる動きをする人が必要になってくると考えています。

そういう人は希少なので、私みたいに昼寝してばかりのご隠居でも、ハブになれてしまう。言い換えると、ニーズはあるけどやれる人が足りていないということですかね。

どんな人がハブになれるのかについても幾つかの条件が思いつきますが、それはまた稿を改めて。

(ラノベ原稿を出版してくれる会社、緩募中)