リバネスの植物工場ハッカソン1日目、息子のお供で行って参りました。
社会学者&デザイナーの私(もう最近は胸張って俺はデザイナーって名乗ってます)が見たリバネスのハッカソンの感想を箇条書きにて。
1) アイデア出しのワークショップはちょっと強引過ぎてイマイチだった
個人的な好みとして、一つ一つの言葉の意味を精密に定義し、問題の全体像を把握し、ブレイクスルーの可能性があるポイントをあぶりだし・・・というように、学問的なアプローチで考えていくやり方が得意なので、機械的にアイデアを大量に出させるワークショップだけをやってすぐに投票にかけるという運営は、乱暴すぎると思いました。
結果として、フィージビリティのある実践(営利でも非営利でも)の一部としての植物工場ではなく、エンジニアが作って面白い植物工場という方向に大きく振れたものばかり残った気がします。プロダクトアウト全開。
そうなると、以降のフェイズでは社会学者としてのスキルを生かす場所が何にも無いので、午後は息子のお守りだけしてました。
2) とはいえ社会学者はアイデアの検討では強かった
ブレスト的なアイデアのブラッシュアップワークショップで5人くらいのエンジニアのアイデアを聞かせていただいたんですが、人間社会の中でそのエンジニアリングをどう面白くするかという視点から、かなりの貢献が出来たと思います。なんせその後のアイデア発表フェイズで私のサジェスチョンの形跡がいっぱい見られたので。
3) 結論として
WS運営は事前に仕込んだWSのシステムにこだわりすぎず、そこに集まった人たちの力をもっと臨機応変に生かすようなやり方にしたら、もっと多様な人材が楽しめるでしょうし、結果としてもっと面白いアウトプットが出るんじゃないかと思いました。現状だとこういうハッカソンというのは同質性の極めて高い社会集団内における新規人脈開拓のアクティヴィティという意味合いが強いんじゃないか。
私だったら集客の段階でもっと女子力の高いメンバー構成になるようなマーケティングをしますね。今回のような構成ではエンジニアが「取り敢えずさっと作れる中で、最大公約数的に自分たちが面白いと思うもの」しか出てこないようです。日本メーカーの商品開発ってこんな感じなのかなあと・・・。
たまたま立教の経済を出られた起業家の方が同じチームにおられたのですが、やはりアイデアソンが終わった後のプロダクト開発部分では折角のマーケットインの視点をエンジニアサイドがあまり理解出来ず、手持ち無沙汰になっておられました。
自然科学系しか居ないリバネスの弱点、超異分野学会と今回の2回のイベントで私には明確に見えた気がします。