贈与経済の島

イメージ 1

 1年ぶりの伊豆大島に行って来ました。

今回は日本代表クラスの「いかつい海のおっちゃんたち」たちが一緒だったので、伊豆大島の海をこれでもかというくらいに堪能。インフレータブルシーカヤックを持ち込み、宿にあったシットオントップカヤックやスノーケルを借り、超弩級の透明度を誇る海でボラやらサヨリ、はたまた各種の熱帯魚にお会いして来ましたよ。

前回は引率の先生という立場もあり、殆ど楽しめませんでしたが、今回は楽しかったですね。伊豆大島、未完の大器です(笑) とはいえ未完の大器が化けるには数多くのハードルがあることもわかりました。最大のハードルは、経済です。経済の仕組み。

伊豆大島は貨幣経済ではない部分が非常に大きいんです。いくらカネを持っていてもどうにもならないことが多い。例えばレンタカー。レンタカーの数が少ないのでピークシーズンにはなかなか借りられない。例えば朝飯。コンビニも無いし朝から食事が出来る店も全島で1件か2件。こういう問題はカネで何とかできる問題じゃないです。では何かというと、贈与経済。 pay forward/pay backです。

今回我々は島の方々にとてつもなくお世話になりましたけど、それはやはり去年の加藤ゼミの活動があってこそなんですね。去年あれだけ伊豆大島に深く関わり、いっぱい時間やお金を使って色々なことをしたという実績がある。それが島の中での信用になり、普通のツーリストにはアクセス出来ない情報や資源にアクセス出来た。だからこそのこのディープな旅行になった。だから、何のネットワークにも繋がっていない人がふらりと伊豆大島に来ても、なかなかその真の魅力に触れられない。

 これは悩ましいです。ツーリストにフレンドリーな島になるということは、おそらく島の文化のかなり大きな変容を必要とするのであろうし、それが島にとって良いことなのかどうか、安易に判断出来ることでもない。何か別のソリューションがあるのかもしれないですが。例えばFBのようなネットワークを介した実名口コミ紹介型の集客とかね。

 ともあれ、伊豆大島の皆さん、本当にお世話になりました。ささやかではありますが、使ったぶんプラスアルファのガソリンは入れておきましたのでご笑納くださいませ。