今年のまとめ

いよいよ年の瀬です。明日には帰省ツアーに出てPCから離れますので、簡単に振り返ってみます。

さて、私が担当するゼミに限っても、今年は本当に色々なことがありました。1月には昨年度の2年ゼミ生たちの成長ぶりに感激。2月にはその中の2名が都市設計工房さんでインターン研修させていただきました。TNTエクスプレスのインターンシッププログラム立ち上げもこの時期。

3月には現在の3年ゼミに来ることになっていた学生二人を、さる筋の紹介で山口県に研修旅行に派遣。旅行を手配してくださった方は上関原発不要派ですが、原発容認派の方のお屋敷でのホームステイまでアレンジしてくださいました。この懐の深さには頭が下がりました。そこで学生たちは、外部の活動家や知識人が語るのとは全く異なる様々な風景を見聞し(高橋源一郎の祝島賞賛連続ツイートなど、勘違いと陶酔っぷりのすさまじさが気持ち悪くて私はぞわぞわしました)、地域に関わること、地域を研究することの難しさや奥深さを学ばせていただきました。

その研修旅行の最終日が3.11です。被災地出身の学生も複数おり、緊張が走りました。ですがすぐにゼミ生全員の無事が確認されました。

4月からは卒論演習も始まり、準備不足の学生の多さに正直頭を抱えました。ただ、最終的には何とか大学での学びに区切りを付けられるような重みのある卒論を書いてもらうことが出来たと思っています。

並行してTNTエクスプレス、三菱商事ロジスティクスのインターンシッププログラムの事前ワークショップ、2年ゼミと3年ゼミの立ち上げなど多忙を極める日々が続いたのが5月6月です。2年ゼミ生たちが大いに楽しみながら過酷な課題を次々にクリアしていく様子には、正直焦りを感じました(笑)

7月に入ると3年ゼミも学習組織の構築が完成し、個々の学生の持ち味が発揮され始めました。8月には伊豆大島合宿。9月は二つのインターンシッププログラムの本番。ゼミ生と元ゼミ生合計13人が密度の濃い学びを経験させていただきました。人間的にも大きく成長させていただいたと思います。

10月。2年ゼミは怒濤のフィールド調査実習そして地獄のレポートの月でした。3年ゼミはゼミ長を中心とした学びのシステムが自律的に動き始め、私はオブザーバ的な立場になります。そして4年ゼミは卒論の追い込みに。充実の秋ですね。

11月。来年度の3年ゼミの選考がありました。更なる成長と学びへの熱い思いを持った学生たちが集まって来ました。3年ゼミは伊豆大島プロジェクトがいよいよ佳境に入り、次々に難題にぶちあたります。が、ゼミ長のリーダーシップのもと、着実に前進を続けてくれました。

そして12月。2年3年4年、どのゼミの学生も、成長の痕跡がはっきり見える面構えに育っています。彼ら彼女らの顔を見る度に私は未来への希望を感じます。日本には素晴らしい素質を持った若者が沢山います。彼ら彼女らが育たなかったとしたら、それは大人のせいだと思います。ですが、インターンシッププログラムを実施してくださった両社以外にも、両手両足の数では間に合わないような沢山の社会人の方々が、当ゼミの学生たちの教育に力を貸してくださいました。その全てが無償でした。それどころか飲み代をおごってくださったことも数知れず。

学びたい、成長したいという気持ちを持った若者たちが集まり、育てたいという思いを持った大人たちが入れ替わり立ち替わりやってくる。加藤さんは立教大の軒先を借りて私塾をやっていますねと笑われましたが、実際、夢でも見ているような1年間でした。私自身もこの1年間で学ばせていただいたことは数え切れないほどあります。

加藤ゼミにご協力くださった全ての方々、そして学びの創造に加わってくれた学生諸君に心より感謝いたします。これからもよろしくお願い申し上げます。

【ちなみに】
3年ゼミは年明け早々、再びの伊豆大島フィールド調査を敢行します。来年度の3年ゼミは4名の幹部候補生が年間計画やチーム編成方針についての話し合いを開始しています。この前進力と向上心。ゆとり世代などというレッテルは、かとうゼミには当てはまりません。