日本の文系院生ってのは昔も今も変わらないものですね。仲間内で出る話題は業界話と他人の品定め。誰か見かけた時にまずチェックするのが学歴。旧帝だ早慶だ旧六だetc… 20代半ばとか後半にもなってまだ他人を見るのに大学名から入るって、結構痛い習性なんですけどね。
20代も折り返したら普通は「どんな仕事してる人か」「仕事の実力がある人か」がまず気になる。私なんとか大学卒業なんです、で商品売れたり契約取れたり部下が育ったり授業上手くいったりなんてことは無いですから。周囲にいる人の出身大学なんかいちいち気にしないのが普通。
そんなわけで、日本の大学教員の危機感の無さもなかなかですが、院生も院生で相当なもんだと感じました。みんな自分が日本アカデミア純粋培養人材であることへの危機感は持った方が良い。これまでの日本のアカデミアのありようがあと30年続く可能性はゼロなので。仕事の実力をどうつけるか考えて行動しないと。
これまではひたすら査読誌に論文載せて、学振特別研究員になって、学会で顔売ってコネ作って公募に応募という一つのパターンしか無かったですが、こんなキャリアプランとも言えないコンプガチャ詐欺みたいな仕組みは既に破綻しきっています。このご時世でなお大学院に行こうなんていう文系は、片足はアカデミアの外に置いておく方がよほど賢い戦略でしょう。
運良くか運悪くか大学の先生になっても、アカデミアの外の知識や人脈が無い人は良い仕事出来ない時代になっていると思いますよ。私なんかほとんどそこだけで勝負してるし。それに、せっかく潜り込んだ大学が潰れることもこれからは珍しくないんじゃないですか。そのとき、大学の先生しか出来ませんって人材は・・・・