3年効果

 大学が始まって半月、2週の講義を消化しました。

 この半月で印象的だったのは、これまでどちらかというと淡々とやってきたタイプの学生たちの中から、次のステップに進もうという子が次々に現れたこと。去年の2年ゼミで講義中に寝るという偉業をやらかした2名のうち、私の3年ゼミに来た(という時点でおやっとは思ってましたが)学生は、3ヶ月ぶりに顔を見たら殆ど別の人になってました。髪型が変わったというだけではなく、目の輝きが違うんです。学生たちに向かって話をしていて、彼女のところにピンスポットが当たっているような印象さえ受けました。

「あれ? こいつ、こんな子だっけ・・・・?」

 その違和感は、少し話をしてみてさらに強いものになります。とにかく新しいものに挑戦していこうという姿勢が凄い。誰だおまえは? 双子の妹と入れ替わったのか(古いネタですいません)? そうなると私としても扱いを変えざるを得なくなってきますね。今までも粗末にしていたわけじゃないんですが、負荷の加え方を修正していく必要が出てきました。もちろん、これまでより更に高い負荷をかけて鍛えていくことになります。多分、これから半年間にどれだけ密度の高い経験と訓練を経るかで、この子の将来は全く違ってくるでしょう。

 本人は「私、何か変わりました?」なんて笑っているだけですが。

 他にも、「3年になったら新しいことに挑戦しようと思っていたんです」と宣言して、私が提示する各種のイベント情報にガシガシ食いついてくる学生が現れたりね。この春、助教から大阪府立大の准教授になった福永真弓さんが「あの子は変わろうとしているとこなんです。きっと3年になったら変わりますよ」とおっしゃっていた学生も、予言通りに積極的な発言で議論を熱くしてくれてます。面白いです。いよいよ本気出さないといかんなという雰囲気が教室の内外に充満してます。

 当然、集団のペースは2年ゼミとは段違いに上がっていますから、2年ゼミ(しかもユルイ系)と同じ気分で遅刻したりサボったりしている学生は一瞬で中切れを起こして置き去りでしょう。そもそも集団の先頭を引いているのは2年の時からきちんと勉強していた実力上位の学生たちで、しかもその連中の多くは春休みの間もそれぞれ勉強を続けて実力を積み増してきている。全力で食らいついていかないとツキイチの追走も出来ないと思いますよ。

 私のハラは決まってます。上を目指して全力を出している3年生たちを徹底的にサポートします。本気の見えない者は彼ら彼女らの足手まといなので切り捨てていきます。今が一番大事な時期ですから、変わろうとしている者の足を引っ張るような者に関わっている時間もエネルギーもありません。