山崎公園

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 山崎公園に行ってきました。ここは2006年に終了した大丸南土地区画整理事業(組合方式・組合員173名・減歩率26.55%)に伴って建設された新しめの公園です。公園内にある区画整理事業竣工記念碑によると、かつてはこの一帯は美しい水田地帯だったそうですが、現在それを偲ばせるのは、公園の隣にある2面の水田くらい。この水田を作っておられる農家さんに話を伺ったこともあるのですが、「現在作っているのはキヌヒカリで全て自家用」「魚沼みたいな一級米はさすがに無理だが、全て天日干しなので味は良い」とのことでした。

 昔の稲城は米が旨いことで有名だったそうですけどと尋ねると、「今は水が悪いからねえ。その用水(大丸用水)から水引いてるんだけど、元は多摩川の水で、高度処理した下水もかなり入ってるから。」だそうです。

 東長沼の田んぼの前で古老に話を伺った時も「水が悪くなっちゃったから稲城の米はまずくなった。昔は本当に旨かったよ!」とおっしゃっていましたから、米作りにとって水質というのは、私のような門外漢が想像する以上に大事なんだと思います。というか、米作りをしているなら常識みたいな口調で話しておられました。

 まあ確かに、府中の四谷とか押立にある下水の放流口付近は今でも異臭が漂ってますし、多摩市の大栗川なんかもたまに乳白色に白濁した水が流れてる(なんですかねあれは)ことがあります。そもそも流域人口425万人の下水を引き受けているわけですから、相当に水質が改善したとはいえ、中下流域の多摩川の水質を、名だたる米どころの水質と較べるのは気の毒でしょう。

 さて山崎公園に話を戻します。この公園は設計前に地元住民によるワークショップを行ってデザインのアイデアを練ったとのことで(開発調整課さんの話)、井戸水を汲み上げるポンプなんかが設置されていて、ちょっと面白い設計になっていました。うちの息子は井戸ポンプ遊び大好きなんで、ダッシュで駆け寄ってましたね。

 ただ、全体に日陰が少ないです。植栽がヘボヘボで、中央にある比較的大きな木(ケヤキだったか?)以外は植えたばっかりのツツジかなにかが外周にあるだけですからね。それから公園の地面が日本の学校の校庭と同じ、カチカチに固めた土なんです。これが今日の殺人的な日差しを照り返して暑いのなんの。11時過ぎくらいに公園に行ったんですが、遊びに来ていたのは私たちだけでした。隅の四阿の周りにはタバコの吸い殻が多数散乱。それと目の前にあるマクドナルドで買ってきて食べ散らかしたゴミ。あと花火ゴミも(ひととおりは拾って片付けて来ましたが)。せっかくの公園が、何だか雑に使われているようにも思えます。

 私だったらこの公園、以下のようなメニューで造り替えちゃいますね。

1) 草を生やす

 暑いし埃っぽいしで、現況のようなむき出しの土は公園を使う側からしてもあまり有り難くない。かといって芝も難しいので、ここはひとつシロツメクサを一面に生やしてしまう。シロツメクサのグラウンドカバーは城山公園・大丸公園で先例あり。

2) 木を増やす

 日陰があまりにも少ないです。カツラあたりの高木を4本くらい植えて日陰を作ります。

3) 複合遊具が欲しい

 単純な滑り台1基では2歳児以上の幼児はすぐに飽きてしまいます。大丸公園や北緑地公園にあるような複合遊具を。

4) 北側外周に取り外し可能な塀を設置

 この公園、多分、冬には北風がビュンビュン吹いて滅茶苦茶寒いと思うんですよ。だから、冬だけ北側に風よけの塀を設置する。1800ミリ×900ミリのサブロクのコンパネを杭で地面に打ち込んで並べる程度のもので良いんです。南側からの日差しは充分にある公園なので、北側に風よけを設置するだけで随分あったかくなりますよ。

 以上。そんな難しい話じゃないと思います。稲城市の第4次長期総合計画審議会でも、稲城市と市民の協働による政策立案システムの必要性が指摘されていますし、石川市長も今の市職員の政策立案能力の低さとか、せっかく出てきたアイデアが庁内調整で潰される風潮を問題視していますから、これから稲城市の行政運営は、更に市民のアイデアを汲み上げて生かす方向に変わっていかざるを得ないでしょう(私自身も長期総合計画審議会の意見募集に「稲城市職員の多くは、こちらからアイデアを提示しても「出来ない理由」を見つけてきて現状肯定するという発想しか持っていない。どうしたらボトルネック箇所を突破出来るかを考える姿勢を身につけて欲しい」と書いておきました)。

 10年後の山崎公園が、今の山崎公園より遙かに良い公園になっていることを信じます。