name dropper / name dropping

外国ではどうか知りませんが、日本の大学には「実務家教員」と言われる人たちがいます。ビジネスや官僚やマスコミの世界で名前が売れたおじさんおばさんが、知名度や霞が関でのコネ目当てでスカウトされていきなり終身雇用で降臨するわけですで、よく言われるのは、現場を離れて3年も経つと知識や経験が古くなってあまり役に立たなくなり、なおかつ自分のアプデをしないタイプの方は昔話や自慢話を繰り返すだけの人になってしまう・・・といういちエピソードです

こんなことがありました

私の教え子がMBAを社会人院生で取りたいと言い出して、この大学院の中でどの先生に付けば良いでしょうと相談してきたのです教員一覧の中には一般書も出してテレビにも出まくってという有名な実務家教員もいましたが、私は博士号をきちんと持っておられる先生以外には付くなと答え、そのラインナップだったらこの方が良いだろうと、元アイドルというちょっと変わった経歴の先生を推薦しました後に教え子は、私の推薦は正しかった、実務家の人は授業の最初のとこだけおっと思ったけど中身は薄かったと伝えてきました。

英語でname dropper / name droppingという言葉があります

有名人や有力な団体と自分がいかにも繋がりがありそうなことを会話の中でほのめかす輩のことです

アート業界にはびこっていると言われる、学生や駆け出しをたぶらかして、時には性犯罪までもやらかすという連中が使っているのも、name droppingです

自分がいかに凄いか、どんな経験があるか、みたいなことしかアピールしないおじさんおばさんとの適切な距離感は、慎重に見極める必要があります

本の読み方と同じで、信頼出来る出典(論文、書籍など。古典を除くと新しいものほど良い)を明示しつつ、慎重な表現、断定的なもの言いを避ける人を信頼した方が色々な意味で安全かと思います。

何の話か?

SNSの話です。