ガイドは宝

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

 奄美から帰ってきました。

 今回痛感したこと。「ガイドは旅人の宝」。

 もちろん、きちんとしたガイドに限った話ですけれども。

 というのはですね、まあ国内の観光で言うと「まっぷるマガジン」「るるぶ」なんてとこがメジャーな観光案内誌なんですけれども、ああいう埋め草もペイドパブリシティー(記事風の広告)も古い情報も一緒くたに羅列しただけの案内というのは、旅人の側からしたら、非常に使い勝手が悪いわけですよ。都合の良いことしか書いてないし、本当に良いスポットなのか埋め草なのかも見分けが付かない。

 あれはたぶん、作る側が旅人の気持ちとか考えてないからなんでしょうね。

 一方、自治体の作るパンフレットもあまり役に立たない。あれは観光イエローページみたいなもんで、やはり個々の情報が内実を問われずに並んでいるだけですから。

 それで私は今回考えました。ガイドを頼ろうと。他の地域で活動している良質のガイドなら、別の地域の同業者についても色々と情報を持っているんじゃないかと。

 今回の旅のメインテーマはずばり「シーカヤックに乗ろう!」でしたから、私が連絡した先はもちろんアオテアロアのRyuさんでした。Ryuさんとは実際にお会いし、メールもやりとりして、この人なら絶対に信用出来ると思っています。ならば、Ryuさんに奄美のガイドさんを紹介してもらおうと考えたわけです。

 さて、Ryuさんが紹介してくれたのは、ジー・アウトフィッターの吉川寛(よしかわごう)さんでした。
http://www.g-outfitter.net/
吉川さんとRyuさんは、以前、一緒に仕事をしておられたんだそうです。それで、吉川さんは奄美にしばらく住んでおられたので、吉川さんなら詳しいだろうと。

 その吉川さんにメールで相談してみましたら、「自分の弟子で肥後というのがいるので、彼ならきちんとした仕事をしてくれるだろう」と教えてくださいました。マリンステイション奄美の肥後さんです。
http://www.marinetime.jp/blog/archives/cat3/index.html
ついでに吉川さんは、奄美の旅の仕方のコツやお奨めの場所の情報も色々と教えてくれたのですが、これがなんと、隅から隅まで的確そのものだったのですよ。詳しくはまた書きますが。

 吉川さんに相談した段階で、今回の旅の成功は半ば約束されていたわけです。
 
 もちろん、肥後さんのガイディングも素晴らしかった。どこに出しても恥ずかしくないきちんとした接客態度は当然ながら、私たちのニーズを先読みし、しかも押しつけがましくないサービスとホスピタリティ。フィールドでは客を飽きさせない、メリハリの利いたガイドトーク。

 私と妻に同行した女性は体力に自信も無く、シーカヤックが何かも知らないままいきなりシーカヤック&スノーケリングとマングローブ林リバーカヤックのハシゴツアーに連れ出されてしまったのですが、もう大満足だったようで、本当に喜んでいましたね。例えば彼女はハワイでもスノーケリングツアーなんかに参加したことがあるそうですが、ガイドの仕事のレベルが全く違ったと言っていました。ハワイではスノーケリングのやり方もロクに教えてくれなかったんで、怖くてあまり楽しめなかったんだそうですが、今回はガイドさんが懇切丁寧に機材の操作方法を説明してくれて、さらにアクティヴィティの間も近くで泳いでいてくれたんで、安心して珊瑚礁を楽しむことができたと。

 お金はこういう所に使わないといけない。本当にそう思いましたよ。マングローブツアーで言えば、マリンステイション奄美の半額以下でやっている業者もあったりしますが、私は全然損したと思わなかった。むしろ、良い買い物だったと思っています。

 私たちのような、特定のアクティヴィティにハマっていない、素人そのもののツーリストが必要としているのは、こういう人たちです。アクティヴィティのプロであり接客のプロである人たち。

 カヤックやアウトリガーカヌーに乗れば海で遊ぶ楽しさがわかるし、日本人はそうやってもっと海で遊ぶべきだという主張があります。それはその通りだと私は思う。実際、シーカヤックはとても楽しかった。では、その楽しいシーカヤックというアイテムとフィールドと同好の士のコミュニティがあればそれで良いのかというと、私はもう一つ足らないと思いますね。すなわちガイドさんです。そこに一流の仕事をするガイドさんが加わって、はじめて一見さんが気軽にアクティヴィティを経験することが出来るし、一見さんが大量に入ることによるフィールドの荒れを防ぐことが出来るような気がするのですが、どうでしょうか。

 次は吉川さんの所でシーカヤックしたいですね。